コンクリートと強化ガラスに囲まれた試験場の中心。
 そこに、ショートカットの少女が立っている。
 年齢は高校生くらいだろうか。きりっとした目付きが気の強さを思わせる。
「それでは始めます。マギアを起動して下さい」
 天井のスピーカーから声が響く。少女は、右腕のブレスレットに左手を伸ばした。
 ブレスレットには光沢を放つダイヤルのようなものが付いている。それを、カチリと回す。
「変身」
 少女の身体が光に包まれた。

「魔力値は?」
 強化ガラスの向こうの少女は、長袖・ミニスカート・ニーソという衣装の上に金属のような光沢を放つプロテクターで身を固めている。
「下限1900、上限2200です。大きなブレはありません、主任」
 主任と呼ばれた若い女性は頷く。コンソールのマイクに口を寄せた。
「遠射テスト」
 少女は右手を標的に突き出す。
 掌に光が集まり、凝縮され撃ち出された。
 標的が粉々に砕ける。
「最大魔力値3000」
 主任はまた頷く。
「近接テスト」
 今度は、少女は腰に提げた棒状の物を手に取った。それが輝き、剣の形を成す。
 ボーリングのような鉄球が少女めがけて撃ち出された。
 しかし、少女はいともたやすく鉄球を切り裂いていく。
「最大魔力値3200」
「宜しい」
 主任は大きく頷いた。
「ご苦労様、若菜ちゃん。以上でテストを終了します」
 若菜と呼ばれた少女はブレスレットのダイヤルを回す。再び全身が光に包まれ、元の服装に戻った。
「お嬢様、以上の試験結果を持ちまして、擬似魔法少女システムの実用化が成されたと報告致します」
 主任は振り返り、椅子に座り黙ってみていた少女に報告した。
 歳は若菜と呼ばれた少女とさほど変わらない。艶のある黒髪が綺麗で、清楚で柔らかな表情の女の子。
 斜め後ろには影のような長身の男が寄り添っている。
「お疲れ様でした、滝川裕子主任」
 お嬢様と呼ばれた少女は丁寧に頭を下げた。滝川主任も恐縮したように礼を返す。
「これで魔物達に対抗できるのでしょうか。オリジナルほどの能力は発揮できませんが……」
 滝川は伺うような表情を見せる。
 少女は少し目を伏せ、答えた。
「擬似魔法少女システムは、人間から見れば超人的な力を持っています。ですが、個々で魔物に対するのは非常に危険。チーム戦なら充分渡り合えるでしょう」
 滝川は頷く。
 少女は言葉を続けた。
「元々魔物は戦闘向きの種族。しかもその能力は個体によって千差万別。それ故これまでは自立性が高く、群れることはあっても統制はなかったのですが……」
 ここ数ヶ月、各地で魔法少女の敗北が相次いでいるという動きを彼女達は掴んでいる。どうやら魔物同士での情報交換、連携による成果らしいのだ。
「魔法少女は確かに高い能力を持っていますが、個々バラバラに動いたのでは、いずれ赤の魔法少女のように敗北します。せめて組織化できれば」
「ですがお嬢様、この街の魔法少女はもう……」
 赤の魔法少女の敗死以来、この街に魔法少女は存在しないとされている。逆に、これまでにない強力な魔物が棲み付いている気配さえあった。
「戦わねばなりません。この街を護るためにも。……編成を頼みます、滝川主任」
 少女の言葉は重く響いた。

 どこかの豪邸の一室。
 応接間に4人の男がいる。ある者はソファーに深々と座り、ある者は酒盃を傾ける。
 その中で、痩身眼鏡の男が口を開いた。
「ようやく皆さんが揃いましたね。私プロフェッサー、喜ばしい限りです。いかがです、我等が王」
 一番若い男を振り返る。王と呼ばれた青年は頷いた。
「では早速はじめようか。まずは私からだ」
 その声に応じ、酒盃を手にしていた者が着席した。筋骨隆々の大男だ。
 王は言葉を続ける。
「赤の魔法少女を始末した。現在この街に、さしあたって魔法少女の存在は確認されていない」
「おお……」
 大男が呻いた。
「流石は我等が王!それで、いかがでしたかその魔法少女の味は?あれ程の強者なら、長くお楽しみになられたでしょう!」
 下卑た笑みだ、そう王は思ったが、表面には出さない。ただ微笑を表に貼り付けて返す。
「ヴァルキナスの方が戦果は大きいね。倒した魔法少女は二桁にのぼるそうじゃないか」
 別の壮年の男に話を向ける。響くような低い声がそれに答えた。
「麾下の魔物を二体一組とし、初戦は相手の力量を測らせ、二戦目で倒すようにやらせました。魔法少女達は単独行動が殆どですから、これは有効です」
「流石だよ。だが、多くの魔物はなかなかそれを理解してくれない」
 ヴァルキナスと呼ばれた男は軽く頭を下げる。
「で、バルバロス……」
 王は大男に向き直る。
「はっ、我等が王!卑しくも王に弓引く魔物どもを、俺の街から叩き出しましたぞ!」
 だみ声、しかもデカイ。王とヴァルキナスは無表情だが、プロフェッサーは危ういところで顔をしかめそうになっていた。
「そうか。その割に、損害が大きいようだが」
「連中は生意気にも戦上手ですから、しかし街は我等が…」
「討ち取った敵の魔物が少なすぎる。要するに、体よく翻弄されてるように見えるが?」
「ですが、街は…」
「敵が捨てた街を拾っただけじゃないのか。魔人の姫君の一党にはほとんどダメージを与えていない」
 バルバロスは言葉に詰まる。
「……今後も動きをよく見るんだ。正面から戦えば君はとても強いが、相手はそうさせないように動いているようだ」
「はっ!」
 頭を下げる。言うことはよく聞くのがまだ救いだ、とは他3者の共通した認識だった。
「まあ、折角集まってくれたんだ。何日かはここで休んでいくといい」
 王は彼等をねぎらい、散会した。

 魔法少女が姿を消したことで、魔物の動きを掣肘する者はいない。
 そうして、今夜も人気の無い公園で災難にあう若い女性がいる。
「な、なんなのよ……誰か、化物が、化物がぁっ!!」
 必死に逃げ回る後ろをカエルの化物のような魔物が追い回す。天敵がいないと知って、速やかに犯すこともなく時間をかけて嬲るつもりのようだ。
 長い舌を伸ばした。足を絡め取る。
「キャアッ!」
<ゲッゲッゲッゲ……もう逃げないノカア?じゃあ、お楽しみトいこうカあ。犯シて、嬲って、蹂躙して、死ネよおお>
 涎をたらしながら服に手をかけたその時。
「待て、化物!」
 鋭い声。魔物は振り向く。
 そこに、若菜と呼ばれた少女を先頭に10代前半から半ばくらいとおぼしき少女が合計5人並んでいた。
 全員が右手にあのブレスレットを装備している。
「総員、変身!」
「変身!」「変身!」「変身!」「変身!」
 光に包まれた。
<なン…だと…?まさか、魔法少女かア!?>
 それには答えない5人の武装した少女。
 若菜が剣を構え、飛び込んだ。
<小癪ナあ!>
 舌を槍の様に伸ばして迎撃、しようとした瞬間、魔力弾にはじかれた。
 他の少女が右手を突き出している。
 気を取られた一瞬で右脇腹を切り裂かれた。そのまま女性を救出される。
<てンめえ!!>
 頭に上った血は、すぐに冷めた。囲まれていたのだ。
「撃て」
 5人に包囲され魔力弾を立て続けに撃ち込まれる魔物。
<ば、ばかな、なんで5人も魔法しょゴギャアアアアア!!!!>
 やがてそれは灰となり、消え去った。

「やったぁ、大勝利!」
 初陣に圧勝した少女達。ポニーテールの一人がガッツポーズ。
「涼子、はしゃぎすぎはダメ。相手は私達のことを知らなかった。次は簡単にはいかない」
 若菜がたしなめる。
「わかってますよ、でも、なんか私達って正義の味方ってカンジですよね!」
 涼子はブレスレットを撫でながら笑顔で答える。
「……さっきの人、大丈夫でしょうか」
 ボブカットの少女が呟いた。小柄で一番年下に見える。13歳くらいだろうか。
「おっと、そうだったね、佳澄はよく気が付く!」
 涼子は佳澄と呼んだ幼い少女の頭を撫でると、襲われていた女性の下へ向かった。佳澄もそれに続く。この二人は仲がいいようだ。

「魔法少女が現れた?」
 プロフェッサーからの報告に王はやや驚いた表情だ。
「はい。ですが、妙なのです。やられたのは最下級の魔物なのですが……一度に5人もの魔力反応が。それも、魔法少女というのは些か弱い魔力で……」
「新人が一度に5人も出てきた、なんてことはあるのかな」
 プロフェッサーは首を振った。
「聞いたこともありません。……いずれにせよ、捨て置けない事態かと」
「そうだな。……ヴァルキナスのやり方でいってみようか」
 頷く二人。
「まずは一戦あたってみて推し量るのですな。欲を言えば、一人くらい捕らえておきたいものですが」
「細部は任せる。無理はさせるなよ」

 郊外にある研究所のような建物である。
 その奥まった一室にて、お嬢様と呼ばれている少女が報告書に目を通す。
「初戦は勝ったようですね」
 傍らの男が無言で頷いた。
「擬似魔法少女システムの核であるマギア……微弱な魔力しか持たない者でも、これを使えば一定の戦力にはなります……が」
 少女はブレスレットを手にとって眺めている。
「上級の魔物が出てきたら、5人揃っても敵わないでしょう。その時にはやはり私が……」
 肩に手を添えられる。見ると、傍らの男が無言で首を振っていた。枯れ木のような風貌に、悲しみの表情が浮かんでいる。
「心配して頂けるのはありがたいです。しかし、これは私の協力で作られたモノ。いざという時、自分だけ逃れることはできません」

 海に面した無人の工業団地で、また若い女性が襲われていた。
「ひゃあっ……おぶ、んぐぅ!…おぅ、ぶぼっ!!」
 攫われ、半裸に剥かれ、四つんばいにさせられ、半魚人のような魔物の肉棒を口に突っ込まれている。後ろからはモアイに手足が生えたような醜悪な魔物の剛直を突き込まれている。
「たすけて、…誰かぁ、はぉうぐっ!!」
 悲鳴は強突で打ち消される。わけもわからず異形の化物達に犯され、意識が薄れていく。
「そこまでだ、ゲス野郎!!」
 暗闇を切り裂く凛とした声。魔物達が辺りを振り返ると、5人の少女が円を成して彼等を囲んでいた。
「総員、変身!」
「変身!」「変身!」「変身!」「変身!」
 包囲態勢を敷く擬似魔法少女達。
<しまっタ!囲まれタぞッ!>
<どうヤらそのようダナ……>
 半魚人がぐったりした女を引っ掴み、少女達めがけて投げつけた。
「こいつッ!」
 注意がそれた一瞬をついて海に飛び込む。
「あ、待てっ!!」
「涼子、追ってはダメ!まずは、逃げ遅れたデカい顔野郎を叩き潰す!」
 若菜は半魚人を追おうとした少女を制し、目前の敵に集中させた。
 佳澄は物のように投げられた女性に目をやった。ぐったりしている。
(……許せない!!)
「構え!」
 若菜の号令。全員が右手を敵に向ける。
「撃て!」
 魔力弾の集中砲火。包囲した状態からの攻撃は、確かに有効な戦術だろう。
 じりじりと包囲陣を狭めていく。
<おガ!ごぎゃ!い、痛いんダナ!!>
 魔物の表皮は岩のように硬く、なかなか決定打を与えられない。しかし、確実にダメージは蓄積しているように見えた。
(重装甲タイプのようね……援護射撃の元、近接戦闘を仕掛けるべき?)
 若菜が射撃から近接戦闘へ移行しようとする。砲火が少し弱まった。
<そう簡単ニやらレはしない……んダナ!!>
 その一瞬、顔魔物が気合と同時に飛び上がる。負傷したにも関わらず、見かけによらない驚くべき跳躍力を見せ、倉庫群の奥へ逃走する。瞬く間に姿が見えなくなった。
「あいつ、早い!」
「逃がさない!」
 ポニーテールの少女がマギアのダイヤルを回す。
「キャストオフ!」
 プロテクターと一部の戦闘衣が弾けた。ほとんど水着のような姿になっている。
「待てーっ!」
「ちょ、ちょっと涼子!」
 軽量化したことで身軽になったポニーテールの魔法少女は一瞬で倉庫の向こうへ姿を消した。
「キャストオフ!」
 佳澄がそれに続く。スクール水着のような格好だが、ともかく機動性は高い。
「佳澄、待ちなさい!」
 慌てて若菜と仲間達が後を追うが、二人の姿は遠くになっていた。
 顔面魔物の動きは予想以上に敏捷だったが、涼子は確実に間を詰めている。後ろから佳澄が着いて来てることにも気がついていた。

 あの魔物には相当のダメージを与えた。追いつきさえすれば、必ず仕留められる。
 そう思って川を一つ飛び越えた。
「…あッ…!」
 後ろで佳澄の声が短く聞こえた。振り返る。
 いない。
 いや、正確にはいる。ただし、川の中へ引き擦り込まれている姿が。
 半魚人が小柄な少女の身体に抱きついている。
「……た……助けて、いやぁあっ!助けて、涼子ちゃああん!!」
 胸のあたりまで水面に浸かっている。もがくが、容易く水中に沈んでいく。
「こんなの、こんなのやだあ!!みんな助けてぇえええ!!!」
「待…」
 全身に衝撃が走る。
 逃げていたはずの顔魔物が、お腹に体当たりを食らわせてきたのだ。
 視界が暗転した。

 聞きなれた人の声が鼓膜を叩いている。
 だが、その声色は今まで聞いたことがないものだ。
「……ぃっぐ……うあ……や…やめて…………もう…………死んじゃぁ……あぎ………………」
 佳澄がうっすらと目を開けた時、真っ先に視認されたのは顔魔物の極太棒を捻じ込まれ、虚ろな眼で呻き声をあげているポニーテールの少女の姿だった。
「はむ、むぐぅ!?」
 次に、自分が猿轡を噛まされていて声が出ないことに気付く。どこかの地下室のような所へ連れ込まれたらしい。
「……か……すみぃ……いたいよぉ………たす……け……ぎひぃっ……」
<フゴッ!ホゴッ!せ、狭くてキモチイイんだナア!>
 激しく突き上げる度、水着のようなインナーに包まれた下腹部がボコボコと盛り上がる。がくがくと壊れた人形のように首が揺れ、ポニーテールが上下左右に振れている。
 既に何度も精を注がれたか、結合部からビチャビチャと白く濁った液が掻き出されていた。
 普通の人間になら耐えられないだろう。
 そして、彼女は変身状態にあるとはいえ、魔法少女ほど強い体にはなっていない。
<も、もう一発出してやるんダナ!!>
 ごつっ!!!と仮借ない一撃。骨盤にひびが入る。
「……ぃぎっ……」
 大きく目を見開く少女。全身が痙攣する。
 続いて大量の射精。またお腹が膨れ上がり。
「……ひゃ……ぁ………たしゅ………け…………みん…なぁ………………」
 その少女は、呆気なく事切れた。
<ナンダァ?そっちはモウ死んじまったのカ?>
<オカシイな、魔法少女はモット愉しませてクレルって聞いてたンダナ>
 名残惜しいという風に、でかい顔の魔物は涼子と呼ばれていた肉の人形を犯し続けている。
「ふーっ!んーっ!ひょうこひゃん!!りょうひょちゃん!!!」
 目の前で友人を陵殺され、泣きながら名を呼ぼうとするが、思うように声が出せない。
<オット、自分の心配ヲしたらどうなンダ?>
 半魚人がぐい、と佳澄の髪を掴んだ。
<オマエもあいつと同ジ目に遭うンだぜ?>
「ふぐぅ!いひゃ、いひゃああ!!」
 激しく首を振って暴れるが、がっちり身体を押さえつけられていて逃れられない。
<そうだよナア、いやダよなあ。じゃあヨ、オマエ達にツイテ知ってるコトを全部言え。そしタラ助けてヤルヨ>
 ニタア、と笑う魔物。
 佳澄は迷った。仲間を売ることになるのではないか。涼子は自分達を正義の味方と言ったが、そんなことをして許されるのだろうか。
 涼子の方を見やる。……死体となった彼女の子宮に、また白濁液が注ぎ込まれていた。死んでからも犯され続ける運命なのか。
「い、いいまふ、いいまふひゃら……」
 13歳の女子中学生はあっさり陥落した。が、半魚人は凄惨な笑みを変えていない。
<何、聞こえネエ。そうカア、言わないノカ。見上げたモンだが、望みドオリ犯してヤンヨ!>
 股布の上から肉棒を押し付ける。青黒く、歪なイボに覆われた醜悪な男根。
「むぐぅ!ひゃめへ、なんれ、ふがっ!」
<大体こんな格好して誘ってタンじゃねえノ?マ、どっちでもいい……イケドナ!!!>
 どずん、一気に抉り込まれた。
「もぐぅ!むぐ!んぐううう!!!!!!」
 スクール水着姿の女子中学生が魔物に陵辱されているようにしか見えない。
<ヤヒャハハハハ!!狭くてキツクて最高ダぜぇ!!!>
 歓喜の叫び声を上げながら、最初から激しいストロークで責め立てた。佳澄は激痛で思考が停止状態になっている。
<ドウダア、とっとと喋った方ガいいんじゃネエカ?ほっとくとイクラデモ中に出すゾ?俺の子でも産ムか?>
「ふぐぅ!?ひゃめげ、おぼぅほごっ!!」
 中に出す、という言葉で少しだけ我に返る。
 なんでこんな目に遭うのか、ちゃんと喋ると言ったはずなのに何故犯されているのか、魔物の子を孕まされるのか、それとも殺されるのか。
 絶望に沈み始めた頃、不意に口の拘束が外された。
「……っはぁ!いや、やめてくださ、あぎぃ!!」
 一段強く突き上げられた。
「言います、いいましゅからぁ!!もうやめ、あひぃ!!」
 泣きながら哀願する少女。嗜虐心が刺激されるが、このまま死なせてしまってもまずいので魔物は一旦動きを止めた。
<オウオウ、いい子だぁ。許してヤルから知ってるコトは全部言えヨ>
「はひ……言いますからぁ……おうちに帰して……」
 涼子の身体はうつ伏せに倒され、背後から覆い被さるようにモアイ魔物が激しく腰を振りたくっていた。佳澄は目をそむけ、たどたどしい口調で話し出す。

 自分達は、擬似魔法少女システムと呼ばれるシステムを用い、人工のガジェットを装備して戦っていること。
 ある魔法少女の協力で開発されたらしいが、自分はその魔法少女が誰であるかまでは知らされていないこと。
 また、他の擬似魔法少女達やスタッフの出自等も知らされていないこと。
 戦闘を指揮しているのは若菜と呼ばれるお姉さんのような存在だが、総指揮はお嬢様と呼ばれる別の少女が執るようになっていること。
 そして、彼女達の本拠地は……。

「こ、これ以上のことは……」
 話している間も肉棒は子宮口まで深く突き刺さったままだったが、動かないだけで彼女にとっては救いになった。
<ナンだ、あんまり知らされてないノカ?……隠してンジャねえよナ?>
 ごりゅっ!と一突き。
「ひっが…!!違います、ほんとに、ほんとに知らないんれすからぁ!!」
 ぽろぽろと涙を流しながら必死になって理解を求める少女。
<マ、この状況でウソつけるほど器用じゃネエヨな。ありがとヨ、有益な情報だったゼ>
 ずるり、と男根が引き抜かれていく。膣壁がめくれあがるような感覚に脳の奥が白く明滅するが、ともかくこれで助かった、そう少女は信じた。
 だが、勿論。
<じゃあお楽しみ再開トいくゼオラぁ!!!>
 ごじゅっ!!!引き抜かれかけた醜い凶器が、全力で抉り込まれた。子宮口をこじ開けて最奥まで貫通する。
「あぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!??なんで、なんで……ぐへっ!!あごっ!!いぎゃああ!!!」
 再び削岩機のようなストローク。今度は遠慮のない、殺すつもりの陵辱。
<生きて帰れルと本気で思ってタのかバカァ!?お嬢ちゃんも、そこのオトモダチみたいにナンダヨオオ!!!>
 一突き一突き毎に、命の火が弱まっていく。
<喰らえヤハアアア!!!!>
 奥で亀頭が膨れ、弾けた。
「ひぁぎあああああ!!!!………………中で、出て………つぃ……」
 全身に力が残っておらず、ぐったりした少女。
<オオ、オホォ……やっぱ未熟なガキん中はたまんねエエ……>
 腰を密着させて余韻を愉しむ半魚人。そしてまた律動を再開する。精液をたっぷり溜めた子宮を叩き、膨れ上がったお腹が揺れる。
 13歳でしかない少女はもう抵抗しなかった。意識が拡散し、闇に落ちていく。
 命の火が消えたのは、それから間もなくのこと。
 魔物達が、少女二人の亡骸を嬲り続けて愉しんだ時間は更に長かった。



 翌日の夜、変わり果てた少女達を写した写真が、彼女達の本拠地へ大量にばら撒かれた。


  ━To Be Continued━