夜の闇を中空から放たれる光によって打ち払われている。
いつもならば夜鳥の鳴き声くらいしか聞こえない街道は死臭と静寂と殺気に満ちていた。
髪と肉が焼け焦げてくすぶっている臭いと血の臭いが少女の鼻を刺激し、
幾つ物鋭い針が自分の肌に突き刺さるような感覚を彼女は覚えた。
少女は力強く白銀の六尺杖を握って構え、眼前の男を睨む。
男は動じない。
自分の頭二つ分背丈の低い少女が相手だから油断しているのか。
はたまた、夜警兵士など彼の足元にも及ばない存在だったからなのか。
彼の顔が漆黒のローブの下に隠れているため、
どういう表情をしているのか彼女には分からなかった。
「遅かったな」
男のしわがれた声が少女の耳に届く。
嘲笑と慢心が含められていた。
彼は夜警兵士五人と相対しても、
虫けらのように踏み潰せるような自信が手に取るように分かった。
事実、異変を察知した兵士は辛うじて閃光弾を投げる程度しかできなかったようである。
あっさりと男にやられたようだ。
少女は奥歯を噛み締める。
「ええ、そうね。でも、あんたは逃げないんだね」
彼ら五人はばらばらの方法で殺されたようだ。
ある死体はひしゃげ、ある死体は袈裟を刃物のようなもので斬られ、
またある死体は黒々と炭化していた。
彼らが纏っていた甲冑や剣など、まるで意味のないものだと少女には見えた。
彼女は男に目線を移す。
彼が徒手空拳でいるところを見れば、武器など使用せずに骸を作れるのだろう。
となれば彼は――
「何故?」
「随分と自信たっぷりなこと。後続の兵士も皆殺しにできるのね」
「ああ……それも面白い。しかし、今回は目的が違う」
男は笑い出した。
少女の目の前の空間が爆ぜると同時、彼女は後方に大きく跳躍する。
轟音が響き、爆風で彼女が纏うコートのようなローブがはためいた。木々が一斉にざわめく。
「求むるは炎弾!」
少女の意識の中で何かが起動する。
爆ぜて歪んだ空間に子供の頭くらいの紅蓮に燃え盛る弾丸が形成される。
数は三つ。それらが先刻まで男が立っていた場所に向かって一直線に放たれる。
魔法使い。戦場では一人いれば歩兵五十人は殺せる威力を秘めている人間の総称。
何らかの動作をもってして空間に干渉を起こし、己が望む現象を引き起こす力は計り知れない。
ならば、夜警兵士五人を瞬時に一掃するのもたやすいだろう。
問題は彼に予備動作が分からなかったことだ。
肉体を動かすにも空間に干渉するにも、何らかの動作をする必要がある。
相手を殴るのならば手を振り上げるなり、構えるなりする。
彼は自然体であった。詠唱があるわけでも、道具を使ったわけでもない。
無論、予備動作を小さくすることはできる。が、まったくないというのは変だった。

少女は舌打ちする。歪みを見てから反応するのでは遅い。
空間が瞬く間に修正される。男は身じろぎもせず立っていた。
顔が強張るような気がした。嫌な汗が頬を伝う。
「どうした?」
男は問いに、少女は次の呪で答えた。
「射抜くは光の矢!」
再び、空間が歪む。中空に六つの渦のような歪みが生じ光の矢が形成される。
そうして、男に向かって六つの矢が放たれた。ひゅんっと空を引っかく音が耳に伝わる。
が、六本の矢を自ら迎えるようには男は動かなかった。
矢は男の身体に触れるや否や霧散する。
眩い白色に輝く矢の軌跡が虚しく残った。
――打ち消された?
女は自分の力量以上の敵を相手にしていることに気がついた。
「魔法とはこう使うのだよ」
教えるように男が呟く。
直後、先刻と歪みが中空に生じた。
手を翳すのでもなく、呪を紡いだわけもない。
彼は無言で立って空間に干渉していた。
光の矢は真っ白な軌跡を描いて放たれる。
少女は後退しながら丁寧に躱そうとするが、無駄になった。
自分が動くことまで計算に入れたのか、三本の矢が少女の肌を軽く掠めた。
ちりちりと布が焼け、筋状の痛みが頬と右肩と左の太ももに走る。
熱した刃で薄皮を斬られた様なものに似ている。
「力量の差は理解してもらえたかな?」
「その仕掛けを知りたいね」
「手品のタネを教えたらつまらんだろう?」
少女は口を閉ざした。
魔法が通じないのならば接近戦を選ぶほかない。
しかしながら、彼女よりも接近戦に長けた五人の兵士がやすやすと殺されている。
武器一つ構えていない男が瞬時に五人を殺せるのならば接近するのは無謀に近い。
では、どうすればいいのか。少女は考える。
奥歯がぎりりと軋んだ。
彼には少女の魔法を無力化し、予備動作ゼロで魔法を発動させる。
背筋が凍るようだった。心臓が早鐘を打っているのが分かる。
「まだ屈しないのか。仕方がない……」
男が言葉をすべて言い終える前に、変化が起きた。
彼女はこの時、何もかもが手遅れだったと悟った。
鈍くも強い衝撃を背後からモロに食らって、彼女は意識を手放した。

薄暗い石室の中でがちゃがちゃという鎖の音が響く。
少女は満足に身体を動かせない状況で手枷を外そうとしていた。
肩ほどまで伸ばした金髪と見透かすような碧眼が特徴的だった。
背は平均よりも低く、胸も発達途上であり、いささか色気に欠ける。
「女」と呼ぶにはまだ青臭さが抜けない。
整った顔立ちを見れば、三年くらい待てばそこそこの魅力を持つかもしれない。
鎖は尚も擦れあう。だが、音が石室に響くばかりで埒が明かない。
結局、彼女は諦めた。
ファウマは前回の敗北にため息をつきながら壁にもたれる。
枷に向かって魔法を使ってもいいが多分鉛だろう。重さで予想した。
空間の変化に対して抵抗が高い金属相手に魔法を使うほど彼女もバカではない。
それに逃げ出してもあの男をぶちのめせられるとも限らない。
彼は詠唱なしの上、動作一つなしに魔法を行使できる。
さらにはファウマの魔法を中和して無力化さえもする。
考えても分からなかった。今のところ対策を立てようがない。
彼女は改めて周囲を見渡す。
冷たく、苔臭く、じとっとして気持ちの悪い場所だった。
天井近くにある小さな窓から入る薄い光に照らされても壁は愛想のない鈍色をしている。
人口の建造物なのに居心地が悪いのはここが牢と大差ないからか。
彼女はふと身震いしながら思った。
上着であったローブは剥ぎ取られていた。
今彼女が着ているのはローブの下に身につけていた愛想のない半そでの白地の服のみ。
薄い布地なのでどうしても寒く感じる。お陰で鳥肌状態だ。
風邪でも引いたらどうするのかと心中で愚痴った。
――上着くらい剥ぎ取らなくていいのに。
もっとも、ローブも六尺杖も高速で魔法を発動させるための道具である。
そんなもんを持たせたまた彼女を牢にぶち込むとも思えない。
仕方ないのかなとファウマは思う。
でも、まだマシな方だ。
魔法使いを本気で縛るのなら、手っ取り早く薬漬けにすると聞いている。
魔法使いに対して装備を剥ぎ取って枷をつけて牢にぶち込むのでは不十分すぎる。
枷だけなど本来無駄で、発動に伴う処理を妨害しない限り、
腕をもごうが足を切ろうが意味がない。
ならばどうするのか。
相手が魔法使いなのだから、自分の頭蓋骨をこじ開けられて脳みそを取り出されるかもしれない。
人間の脳は安価で機能的な魔法道具として使えると耳にした覚えがある。
樹齢何百年クラスの木の枝やら高額な鉱石やらに手を出さずに済む。
なんて経済的なんだろう?
ファウマは再びため息をつく。道具にされるのは御免こうむる。
けれども、手枷と足枷だけつけるだけの拘束は生ぬるいにも程がある。
まるで、さっさと出てってくださいと言わんばかりだ。
――いいや、どうせ分からないのだし。
ファウマは思考を放棄し、動きにくい不満だけ感じながら大人しくすることにした。
どうせ動いたってロクな目にあわないだろう。
鍵の掛かった鉄製の扉に物音がした。
――朝ご飯の時間? いや、まさか……
意識が回復してどれほどの時間が経過したのかは分からないが、空腹感と喉の渇きはある。
昨晩の夜食が最後でそれ以降は口に何か入れた覚えはない。本能的に彼女は期待していた。

扉が開くと長身痩躯の男が姿を現した。
伸びに伸びた髪や髭は色素が抜け、顔は皺が目立つ。
ただし、昨晩ほど立派な服装ではなかった。
あたかも浮浪者の井出達のような姿をしていた。
何年も使い古してボロボロになった黒い布切れを羽織っているだけだ。
彼女でもへし折れそうな男の手はトレーを握っていた。
トレーにはシチューと水が載せられている。
ファウマは呆れ果てた。もう笑うのもできない。あまりにも酷い姿だ。
「無様ね」
嘲笑的な笑みを浮かべる男にファウマは毒づいた。
「立場の分からないお前が言うことではない」
ああ、そう――とファウマは男から壁に目を向ける。
「で、この状態で食べろと?」
「お前は魔法使いだろ? 腕などなくても物くらい食べられるだろう」
どれだけバカにすれば気が済むのか。ファウマは男を睨んだ。
確かにできなくはない。
ただ日常生活レベルにおいて魔法を行使するのはバカバカしいくらい重労働である。
呪を紡ぐだけならまだしも、細かな計算は脳内で行う。
人を殺めるにしても火や光を使うにしても代替物があればまず魔法は使用しない。
それだけ簡単な代物ではない。
「ま、いいや。それでここはどこなの?」
「お前に教える義理も義務もない」
「分かった。でもあんまりにも無防備すぎるね。痛い目見るよ?」
「そうか。ぜひともそうなりたいな」
男はそれだけ言い残すとファウマを見下し部屋から立ち去った。
残されたトレーに乗った食事を見ながらファウマは頭中に魔法を展開し始めた。
その後の食事は普段よりも長い時間のものだった。



魔法を使えども壁は壊れなかった。
並みの石材ならば木っ端微塵になるも、まるで昨晩の戦いのように通用しなかった。
壁は微かに削れる程度で本来彼女が行使する魔法の威力には程遠い。
あの男には無力化する力があるのだろうかとファウマは首を傾げたくなる。
それから一刻、異変が起きるまでそう時間は必要なかった。
与えられる物を「はいはい」と口にするのはまずい。
ましてや今は行動が制限されている。
数刻でも時間を要すれば男には都合のいい流れにはなる。
尿意を感じた。
必然的に用を足したいと本能的になるが、今はそういう状況ではない。
彼女は黙って耐えながら次の手を考える。
窓があるのならば、隙間を大きくすればいいかもしれないと気を紛らわすように考えていた。
そうして、男がまたひょっこり顔を出した。
トレーや空になった食器でも取りに来たのか。いや、違うようだった。
男は成猫が入れるくらいの大きさの壺を持っているのを見て、ファウマは警戒する。

「そろそろ諦める気になるかと思ってね」
「求めるは光弾」
相変わらず嘲笑的な表情であった男の前に渦のような歪みが生じる。
「私を殺すと?」
「ええ、そのつもり。あんたみたいな三下の男に飼われるつもりはないし」
「そりゃ残念」
やはり動じない男。ファウマは奥歯を噛む。
「別に殺しても構わん。忠告するとしたら体力の無駄だ」
「目的は何?」
「反抗的態度の人間に教えるほど私は無能じゃないよ」
「じゃあ従順になれって言うのね。そうすれば教えるのね」
「少なくとも、今のお前は私の敵だからな」
「まあね。それなら聞く必要はないよ」
渦に対して気にもせず男が壺の蓋を開くとやたら甘い香りが部屋に満ちた。
果実酒の香りを彼女は連想した。
――異臭よりかはいいけど、毒じゃないの?
疑心状態のファウマを見ながら男は壺を傾け中身を床に撒いた。
緑色の液体――いや、ゼリーなどに似ていた。
壺から流れ出た液体は四方に散って、一箇所に段々と集まりだす。
口に含むものでも塗りたくるものでもない。
まあ、こんな色の液体を飲みたい人間はいないだろうが……
「お前は囚人や捕虜などが捕まればどのような生活になるのか知らないようだな」
「知るわけがないでしょ!」
「そう怒鳴るな。糞尿に塗れた生活は嫌かと思ってね」
確かにそれも嫌である。だが、これは何を意味するのか?
男は中身が空になるのを確認して壺を床に置いた。
床の液体は一箇所に集まって塊のようになっていた。
気がつけば、一匹のスライム程度の大きさになっている。
芳香を放つスライムを見て、彼女は手の込んだ人造生物を想像した。
これで殺すつもりなのか。ファウマはスライムに目標を変えて弾を放った。
歪みから生まれる光の弾丸は眩い輝きを放ってスライムを直撃した。
大部分の水分が蒸発するような音を立てて、液状生物は四散した。
が、少しでも液体があればいいのか。
先刻よりも小さくなったスライムは再びゆっくりと形をなした。
「別に焼き殺すのは構わないが……」
終始見ていた男は呆れたような声を漏らした。
ファウマが顔を上げれば渦は消えていた。
本来なら三発は最低でも放てるのだが、元来道具に頼ったツケがここにきた。
ファウマは忌々しく睨みながらもう一度魔法を展開させる。
「どうせ、あんたには魔法は通じない」
「いかにも」
「じゃあ、あんたのペットを跡形もなく焼き殺すまでよ」
半分以上小さくなっている。
懸命に地を這う液状の生物に八つ当たるのもどうかと自分でも思えたが、とにかく嫌なものに見えた。

「文句は言わないが、それはお前の世話をしてくれるものだ。
糞尿に塗れたくなければ大人しくしろ」
顔がさらに自然に引きつるのが分かった。
枷がなければ彼女は殴りかかっていただろう。
スライムは組織を溶かして食べると聞くが種類によっては糞尿を食してもおかしくない。
遅かれ早かれ彼女は汚物に塗れるのは予想できる。
しかし、男の前で用を足すのは屈辱である。
男はさらに笑う。
「別に暴れても構わん。ただ臭いのは困る」
「その様子だと口の中まで磨く生物でも用意していそうね」
「いかにも」
――皮肉も分からないのね。
開発者のように偉そうに佇む男を見ていると嫌悪感が増大する。
煮えたぎった感情をそのまま殺意に彼女は変換していた。
と、同時に塞き止めていた尿意が決壊するのも時間の問題であった。
この男は暫くここで様子を見ているに違いない。
男を睨む最中、肌にスライムが擦り寄ってきた。
ファウマは総毛立った。
「さて、どうするかね?」
彼女には男が殴って行為を強要する方が幾分かマシなように思えた。
こうなれば是が非でもぶちのめさなければ気がすまない。
感情的になったファウマはありったけの力を注いで光の弾を生み出す。
「求むるは光弾。仇なす敵を討て!」
ほぼゼロ距離で光の弾を男は浴びるが、無傷であった。
散った粒上の光の残滓を見ながら男は口を開いた。
「気が済んだか? 悪いがお前が使う魔法を私は知っているのだよ」
見下されているのが身に染みる中、水音を立てて秘所にスライムが寄り付くのが分かった。
尿意を分かるのか。尿道を探るように触れる。
しかも布地をすり抜け、直接触られている感覚がする。
よく言えば水を掛けられたものであり、悪く言えば粗相をしたようなものである。
ついに尿道を見つけたのか強引に入りだした。
冷ややかなスライムの体温がファウマの尿道の内部から伝わりだす。
――嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!!!
これならば頭蓋骨をこじ開けられて脳みそを取り出される方がどれだけマシか。
唇を噛んで耐える、ファウマはこの男には敵わないのだと悟りながらじっと耐える。
「さて、時間的にそろそろだと思ったんだが……」
妙に視線を感じる。彼は自分がスライムに用足しの手伝いをされるのが見たいのだ。
ならば今は耐えるしかない。
しかし、尿道にスライムが入ってからというもの、永遠に尿が排泄される感覚と、
にも関わらずいい加減に用を足したいという背反する感覚が意識を刺激する。
――見られているのに……嫌だ嫌だ嫌だ!!

出したいという感情と出したくない感情が彼女の中でぶつかり合う。
どこまで奥に進んだのか。彼女の我慢は限界だった。
そうしてとうとう堰を切って放尿を開始した。
――認めたくない! 認めたくないのに!!
外に漏れている形跡はなかった。じゅくじゅくとスライムが蠢いているだけ。
尿道に侵入したスライムが尿を餌と認識し飲みだした。
大量の尿が出てくるにも関わらずスライムが尿道を占有しているため、
本来よりもゆっくりと膀胱に溜まった尿が減っていく。
中でスライムが蠢いているおかしな刺激も彼女の知らない感覚だった。
それにとってはただの食事なのだろうが、
内部でぴくぴくと痙攣されるのは甘美なものだった。
尿道を犯されることによる彼女の知らなかった軽い痛みと長く続く快楽。
それと比較にならない恥辱。
彼女にとって許しがたい屈辱であった。
「どうだね? 人造生物に用足しの手伝いをしてもらう気分は。
まあ、囚人や捕虜よりは寛大な扱いだろう」
嬉々とした――それでいて侮蔑的な視線が頭上から突き刺さる。
わざわざ人外に用足しの手伝いをされるとは思いたくはなかった。
目線に熱いものが込み上げ、涙が粒をなして流れ落ちた。
本能のまま尿を貪るスライムは尿道で出迎えることすら飽き足らず、尿道の奥に進み、外側は肛門の入り口を触り始めていた。
便意はない。なかった。しかし腹痛が襲う。
嫌な想像ができた。だがどうにかなるものではない。
ファウマは侵入を防ごうと力を入れるが、貪欲なスライムにすら勝てなかった。
――お尻は嫌だああああああああああ!!
本来外部から侵入されることのない器官が人外に蹂躙されていた。
直腸に侵入したスライムも奥を目指す。
座薬などを入れたような感触など生ぬるい。
こいつは直腸の壁を犯しながら前に進んでいる。
そして、力を入れずとも糞が外に向かって出ている。
理屈が分からなかった。粘液に何かしらの成分でも含まれているのか。
もう何も彼女には分からなかった。
排泄物が意思と関係なく排泄され、侵入した人外が食している。
「それじゃあ、また来るよ。お楽しみは後に取っておいた方がいいからね」
気持ちの悪い笑い声だけ残し、男は去った。