ありさがはにはに市に魔物討伐に行った翌日。
「うーん」
 大和は朝からうろうろと家の中を歩いていた。
 昨日の夜にありさから電話があり、とりあえず無事ということは分かった。
だが討伐戦そのものは失敗して、今日にも家に戻ってくるとの事。
 明美先生とエステルが一緒なのだから、心配はないのだろうが。それでも、
「心配だなー」
 今日何度目かのセリフが口に出る。
 離れてみると分かった。ありさの身ををどれほど案じているか。
 魔物に捕まって犯されやしないか、あるいは……。
「ああっ、もう」
 考えてても仕方ない。壁掛け時計を見るともう正午。リリムとリリスはまだぐっすりと寝ている。
昨夜はありさを心配しながら、姉妹足コキ耐久プレイに勤しんでいた。
「よし」
 一人で勝手に納得した大和は、家を出る。明美先生の家に行くことにしたのだ。
 まだ戻って来てないかもしれないが、じっとしてるのも我慢できない。

 てくてく歩いて行き、明美先生の家の前。閑静な住宅街のど真ん中。
「ルゥ?」
 玄関の前に立つ金髪の男の子を見て、大和は足を止めた。
 短く切った金色の髪。犬耳と犬尻尾。半袖に半ズボン。ルゥそっくりだが、微妙に違う。
 ルゥは穏やかなまん丸の瞳をしているが、この男の子は切れ長の鋭い瞳をしている。
それに黒いマントを羽織っていた。その内側には小さな黒い羽根。
 その切れ長の瞳で、男の子の方も大和を見る。胡散臭そうに。
 鋭い瞳に視線を合わせ、大和はビシッと指を突きつけた。
「さてはお前、魔王の子供だな」
「……人間にしちゃ妙な匂いだな」
 ずっと目を細め、犬耳男の子が独り言のように呟く。
「うん……。悪の魔法少女の匂いがする。
 おい人間。お前、悪の魔法少女を知ってるか」
 後半は大和に向けた言葉。横柄な態度で。
「ああ。知ってるが」
 リリムやリリスろずっと交わってたのだ。匂いが残ってても不思議はない。
まして犬なら鼻は良いのだろう。
「ミャアという女を知ってるか?」
「ミャア?」
 聞いた事はあるような気がするが思い出せない。少し考えて大和は正直に言う。
「聞いた事はあるような気がするが思い出せない」
「どこで聞いた?」
「君こそ、ここで何してる」
 質問には答えず、今度は大和から訊ねる。
「懐かしい奴の匂いがしたんでな」
 ちらっと横目で明美先生の家を見る男の子。
「ルゥってやつか? 君にそっくりだが」
「そんなとこだ。あいつを知ってるのか?」
「まあな」
「それで、ミャアをどこで聞いた?」
 ルゥよりも、そのミャアというのが気になるらしい。
「さあな。犯した中には入っていないが」

「てめえ」
 すっと男の子の視線が鋭くなる。冷たく。
「悪の魔法少女に手を出したのか」
「ああ。おかげで今は悪魔だよ」
 軽く肩をすくめ、男の子の視線を受け流す大和。
 マントの中に入れていた手を微かに出す男の子。肉球と鋭い爪のある手。
「ここでやりあうのか?」
「今は誰もいない」
 閑静な住宅街には誰もいない。夏休みだというのに。
「そうだな」
 すっと後ずさって、大和は近くにあった土管のある空き地に入っていく。
「へんしーん」
 そこで変身。たちまち黒い肌に黒い翼、二本の角の悪魔になる。
「ナイトメア☆ヤマト、邪悪に参上」
 油断なく空き地に入りながら、男の子も名乗る。

「ナイトメア☆レイ、闇わんわんと参上」

 闇色のマンチを翻し、レイは両手を軽く開き、自分より遥かに大きいヤマトと対峙する。
「俺が勝ったら、知ってる事を全部話してもらうぞ」
「うん、いいよ。僕が勝ったら」
 ヤマトはじっとレイを見下ろして、
「まあ、うん。可愛いからいいか」
 ルゥと同じくふさふさの金髪に犬耳のレイ。鋭い眼光がその可愛さを打ち消しているが、それはそれでよし。
「そっちの趣味はないんだけどなー」
 とか言ってる間に、レイが仕掛ける。軽く開いた手の間に、魔法の闇が生じた。
「ミィル」
 ぎゅんと飛んでくる闇がヤマトを直撃。
「痛い、痛い」
 悪魔の硬い皮膚装甲を侵食し、魔法の闇は直接ダメージを与えてきた。
「デビルファイヤー」
 お返しとばかり、口から火を吹く。マントが羽ばたき、俊敏な動きで軽やかにかわすレイ。
側面に回り込むと、またミィルを打ち込んで来た。
「のわー」
 どたどた走って闇の塊りをかわすと、今度はレイ自身が飛び込んできた。
「わんわんクロー」
 キラッと閃く犬の爪。胸にガリガリと赤い傷が走り、ぶしゅっと血が飛ぶ。
「痛いよー」
と言いながら、ヤマトもまたぶんと大きな腕を振るった。その手にも鋭い爪。痛がる暇があったら反撃しろ。レイズの教えである。
 爪を振るうヤマトの腕を掻い潜り、レイは懐に密着した。そしてお腹にkざした手から闇の塊りを放つ。
「ミィル」
 至近距離での一発。ヤマトはたまらず後ろに跳び、ガクガク震える膝をぐっと堪えた。危うく倒れそうになった。
「やるじゃないか」
 一方的に押され、ヤマトはレイの実力を思い知らされた。小型軽量ながら、ルゥと違い戦い慣れている。
 格闘と魔法、どちらか一方的というわけでもなく、獣人の身体能力の高さと魔法を上手く織り交ぜた戦法。
「フォームチェンジ」
 強敵と認めたヤマトは戦い方を変える事にした。

「ナイトメア☆ヤマト・キャノンフォーム」
 左腕がでっかい大砲に変化。黒い翼を大きく広げ、宙に跳ぶ。
「発射ー」
 そして真下のレイに闇の魔力弾を砲撃。地上で撃たなかったのは、流れ弾が周囲の住宅街に飛ばないようにとの配慮だ。
 どかーん、どかーんと闇の魔力弾が空き地に命中し、大きな穴を開いていく。
 レイには当たらない。そこにいなかったからだ。
「あれー?」
 どこいった、と探すと背後から声。
「リザイア」
 体力ががくっと抜け、体外に出て行くような感触。
「はう〜ん」
 脱力したヤマトはつい地面にふらふらと落ちてしまう。不時着さながらに横っ腹から。
「吸い切れなかったか。なかなかの生命力だな」
 レイはさっと着地。一瞬で空を飛ぶヤマトの背後に回り、魔法で生命力を吸収したのだ。
「まだまだ。フォームチェンジ」
 左腕を大砲から元に戻し、今度は右腕を変化。
「ナイトメア☆ヤマト・ライガーフォーム」
 右肩から生えた獅子の顔が「がおー」と吠える。右手の五本の指が、根元から鋭い鉤爪に変化。
「ビッグクロー」
 そのでっかい鉤爪で斬り付ける。今までとは違う俊敏な動きで。
 巨大な鉤爪をじっと見据え、レイは最小限の動きだけで回避して見せた。
「そんなでかい獲物が当たるかよ」
「なにおー」
 ぶーんぶーんと右腕を振り回すが、レイには全く当たらない。わずかに身を動かすだけで爪を掻い潜り、切り裂くのは空と残像のみだった。
 ちょこまかと素早く動くレイに、ヤマトは全く当てられなかった。スピードは
互角なのだが、レイは冷静にヤマトの動きを見据え、大振りの一撃を回避していく。
「リザイア」
 大振りの爪を掻い潜りながら、再び闇魔法がヤマトを侵食する。ぎゅいーんと生命力を吸収され、今度こそヤマトは膝をついた。
「くっ」
 意識が遠くなる。視界がぼやける。
 そこにレイがとどめの「ミィル」を放った。
「がおー」
 不意に右肩の獅子の顔が吠えた。そして四つん這いのまま横に飛び、闇の塊りをかわす。
「がおがおー」
 かわすと同時、飛び込んできた。四つん這いで。
「なにっ!?」
 慌ててレイは後ろに大きく飛んだ。マントが大きく切り裂かれている。
「がるるー」
 獣のような姿勢で唸りながら、ヤマトは瞳を空に向けていた。右肩の獅子は瞳を爛々と輝かせている。
「そっちか」
 獣そのもののヤマトの動き。ライガーフォームのライガーが目覚めたのだ。
「うーん」
「がおー?」
 ヤマトがぶるっと頭を振り、立ち上がる。二本の足でしっかりと。
「もういいぞ」
「がおー」

 不満そうな獅子の声。お前じゃ勝てねーよと言ってる雰囲気。
「待たせたな」
 顔を上げたヤマトの瞳は笑っていた。心底面白そうに。
 その瞳を見て、レイは緊張して身構える。今までになかった緊張感。
 ヤマトのビッグクローと、レイの犬の爪。二つの爪が真夏の陽光を浴びてキラッと煌き、今まさに間合いを詰めようとしたとき。
「レイだわんー」
 緊張感のない間の抜けた鳴き声が、戦場の空気を吹き飛ばした。
「ルゥの兄貴!?」
 いつの間にか、道路からルゥが見ている。明美先生とありさとエステル、それに長い金髪の少女とおかっぱの天使も一緒だ。
「よかったわんー」
 とてとてと歩いて来て、ルゥは自分そっくりなレイの前ではっはっと尻尾を振る。
「レイは無事だったんだわん。よかったわん」
「やめろよ、みっともない」
「わんー」
 にこにこと無邪気に笑うルゥ、不機嫌そうに眉を吊り上げるレイ。よく似ているが対照的な二匹だった。
「ルゥくんそっくりで可愛いー」
 明美先生もまた満面の笑顔で駆け寄り、レイの金髪の頭を撫でる。
「触るな!」
 その手をぱしっと払うレイ。
 明美先生はぱちぱちと目をしばたかせ、
「やーん、怒った顔も可愛いー」
 構わずにぎゅっとレイを抱きしめる。豊かな胸に顔を埋めさせ。
「やめろー。こらー」
 レイはじたばたもがくが一向に気にしない。
「はー」
 どっと緊張が抜けたヤマトは、盛大に息を吐いて、人間の姿に戻った。
「お兄ちゃん、ただいま」
「お帰り」
 そして駆け寄ってきた妹のありさを抱きしめて迎えてやる。
「寂しかったよー」
「僕もだよ」
 離れていたのは一日だけだったのに。こんなにも待ち遠しかった再会。胸に頬を寄せ、ありさはすりすりと身を寄せた。
 明美先生の車で戻ってきたら、近くの空き地でヤマトとレイが戦闘中で、みんなで見に来たのだ。
 なお明美先生の車は4人乗りで、余ったシルクとエステルは空を飛んで付いて来た。なのでこの二人はくたくた。
「エステルもご苦労」
「はい、マスター」
 ずっと箒で飛んでてお尻がヒリヒリしているのを感じさせず、エステルはにこやかに微笑む。
「ふーん。あなたがありさちゃんのお兄さん」
「千巻 大和です。妹がお世話になったようで」
「いいえ、こちらこそ。千堂 絵梨華です。こちらは天使のシルク」
 サラサラの金色の髪の白人少女も優雅にお辞儀する。おかっぱ天使のシルクは、大和をじーと見て、
「え、絵理華さん! この人、悪魔ですよ!」
 先程の悪魔の姿を、シルクと絵理華はしっかりと見ている。
「だからそう聞いたでしょ。今は大人しくしてて」
「はい」
 あっさりと了承し、すごすごと絵理華の背後に隠れるシルク。
「いやー。ありさを行かせたのはいいけど、ずっと心配だったんですよ」

 値踏みするようにじっと見詰める絵理華の視線を真正面から受け止め、大和はにこやかに言う。
「兄の僕が言うのもなんですけど、ありさは正義感は強いけど、すっごく優しくて戦いには向かない性格で。心配だったんですよ」
「「「……えっ?」」」
 疑問の声が重なる。エステルとシルクと絵理華から。
「もうお兄ちゃんたら。そんな、本当の事を」
「ごめんごめん。でも怖かっただろ?」
「えーん。こわかったよー(棒読み)」
「おー、よしよし」
 抱きつく妹の頭を優しく撫でる兄。仲睦まじい兄妹様子に、絵理華はジト目になった。
 一方、明美はルゥとレイを同時に抱きしめ、豊かな胸に押し付けていた。
「ああん、もう。どっちも可愛くて最高ー」
 可愛い犬耳男のに挟まれ、明美先生はご機嫌の様子。
「わんわん。レイのお母さんは僕のお母さんと血統が同じ犬なんだわん」
 ルゥとレイ。魔王父親で、母親は犬。母犬はそれぞれ違うが、血統が同じなのでよく似ているのだ。
「はーなーせー」
 じたばたもがき、レイはやっと明美の腕から抜け出す。
「それより兄貴。ミャアはどうしたんだよ」
「ミャアちゃんは、ダミアンお兄様の所にいるわん」
「ダミアン!? なんであんな奴と一緒に!」
「ミャアちゃんは、ダミアンお兄様の服従の呪いにかけられてるわん」
「服従の!? 何で、そんな!」
 レイの悲鳴のような叫びが聞こえたのだろう。大和がうんうんと頷く。
「いや全く。服従の呪いで言うこと聞かせるなんて酷い奴だよな」
「うん。ひどいよね」
 相槌を打つありさ。
「今度こそ、あのちんちんぶった切って、金玉抉って、ケツの穴にぶっこんでやる」
「ははは。ありさは本当に優しい子だなぁ」
「もうお兄ちゃんたら」
 爽やかに笑う兄妹は置いといて、レイはルゥに詰め寄る。
「それで、ミャアとダミアンはどこに居るんだ!?」
「ちょっと。どうするつもり?」
 ルゥに代わって、明美が尋ねる。
「決まってる。ダミアンからミャアを取り返す」
「一人じゃ無理よ。私たちと一緒に行きましょう」
「……他人の手はいらねーよ」
 不敵な面構えで明美を見上げるルゥ。
「へんしーん」
 ルゥを離すと、明美はいきなり変身。でっかい注射器を持つ、黒いドレスの悪の魔法少女に。
「ナイトメア☆アケミ、癒して参上」
 いきなり変身したアケミにぎょっとなってレイは一歩引く。
「ほらほら。私も悪の魔法少女なのよ」
「だから、なんだ」
 ぶっきらぼうに言い放つレイ。アケミはにっこり笑い、横にいるルゥにちらっと視線を送る。
「レイも、僕たちと一緒にいくわん」
 視線を受け、とことことレイに近付くルゥ。
「一人で十分だって言ってるだろ」
「わんわん」
 ニコニコ笑いながら、ルゥはレイの手を握る。互いに肉球のあるふかふかの手。

「ナイトメア☆注射ー」
 そこにいきなり、アケミが注射器を打つ。ルゥが握ったレイの腕に。
「馬鹿兄貴、なにを……」
 ぶすっとでっかい注射針がか細い腕に刺さり、レイの言葉は途中で止まった。
 ヤマトの攻撃はひょいひょい避けていたのに、やはりルゥにはすっかり油断していたらしい。
 注射針は睡眠剤の類だろう。レイは立ったまま瞬時に寝入ってしまった。
 がくっと脱力するレイをルゥが受け止め、アケミと二人で両肩から支える。
「それじゃ、大和くん。先生はこの子の面倒を見るから、絵理華さんとシルクちゃんはお願いね」
「は?」
 返事も待たず、アケミは気を失ったレイをルゥと一緒に抱え、すぐ近くの自宅へと向かう。
唇を舐めるその顔は、実に活き活きとしていた。
「えーと」
 大和は何て言っていいのやら、困った顔を絵理華に向け、
「とりあえず、家に行こう」
「……そうね」
 こちらもアケミに呆れながら、金髪をなびかせて同意し、一行は大和の家に向かった。
 絵理華にとって、男の子の家に行くのは初めての事である。

「うぅん」
 なんだろう。ふわふわする。
 レイは目覚める寸前の心地いい夢心地に身を委ね、はぁと熱い息を吐いた。
 気持ちいい。けど、なんだか下半身が妙にむずむずする。体が熱い。
 今まで感じたことのない奇妙な高揚感。柔らかい香り。目の前に誰かいる。
「ミャア?」
 ピンクの髪の猫耳少女が頭に浮かんだ。だが違う。
 茶色の長い髪。鮮やかな赤い唇。腰の上で、大きく揺れる乳白色の柔らかい膨らみ。
「あっ。目が覚めた?」
「なっ!?」
 起き上がろうとして、動かなかった。体に力が入らない。一点を除いて。
「なにしやがる!」
 やっとそれだけ言い、レイは状況を理解した。
 アケミとかいう女が、上に乗り、おっぱいでちんこを挟んでいる。
「わんわんー!」
「あら。レイくんもわんわん言うのね」
 くすくす笑いながら、アケミはむにむにと自分で胸を左右から揉み、レイのちんこを圧迫した。分厚い皮に包まれた小振りのちんこ。
その青い果実のような少年性器が、アケミの大きな脂肪に包まれ、むくむくと膨らみ、先端の赤い実を晒していた。
「うふふっ。こんな大きくして。でも、経験ないでしょ?」
「はなせー。やめろ−。ぶっとばすぞー」
 真っ赤な顔で涙目のレイ。いつの間にか服を脱がされ、全裸にされて布団に寝かされている。
「わんわん。あきらめるんだわん」
 横では、ルゥが同じように全裸で立っていて、少年ちんこをぷらぷらと揺らしていた。
「この馬鹿兄貴! 弟を売るのか!」
「わんわん。ご主人様は優しいから安心するわん」
 にこにこと無邪気に笑っているルゥ。罪悪感は微塵も感じられない。
「はいはい。ケンカは駄目よ」
 ぎゅっと乳房ごとちんこを押し付けると、レイがうっと唸る。電撃が走るような気持ちよさで。

「くー。覚えてやがれっ!」
 初めての快感でゾクゾクと背筋を震わせながら、レイは涙目でアケミを睨む。
 その視線をにっこりと笑顔で受け止め、アケミは幼いちんこを胸から離した。
 柔らかい乳房から解放され、ぽよんと揺れるちんこ。それをしっかりと手で支え、アケミはその上に腰を構えた。
 しっとりと濡れた陰毛に包まれた陰唇。そこが今、レイの少年の証を呑み込もうと、蠢きながらゆっくりと降りてくる。
「やめ……やめろーっ!」
 泣けど叫べど、体は動かない。むにっ、と柔らかい感触がちんこの先端に触れ、一気に呑み込んだ。
「はーい。入りましたー」
 妖艶な笑みでぺろっと唇を舐め、アケミはちんこを収めた腰を屈め、レイに顔を近づけた。
 痺れるような快感に思考も麻痺したレイに、ゆっくりと紅い艶やかな唇が近付き、重なる。
「!」
 唇が触れた途端、レイの顔がカーと今まで以上に一気に紅潮し、同時にアケミは、レイの金玉をぎゅっと握った。
「!!!!!!!?」
 心臓が限界まで早鐘を打ち、マグマのような熱い衝動が下半身の奥から疼き、一気に噴き出す。
マグマは少年ちんこを流れ、先端から一気に解き放たれた。射精という形となって。
 膣内に若い精が放たれるのを実感し、アケミはうっとりと唇を離す。
「やめろおおおおぉぉぉっ!!!」
 叫ぶレイの脳裏にミャアの顔が浮かび、そして快楽の白い波が洗い流していった。
 犬の射精は長いというが、レイはすぐに止まってしまった。はじめてだからだろうか。
 そしてレイの魔力がアケミに流れ込んでくる。同時に、心臓を突き刺す痛みも。
「うっ!?」
 ルゥの童貞を奪ったときと同じ感触。アケミは脂汗を流し、思わずレイから身を引き剥がした。
「わんわん」
 心配そうに支えるルゥ。ほっぺたをぺろぺろと舐める。
「大丈夫よ」
 痛みが引き、アケミは頭を振って、笑って見せた。
「レイくんはどう?」
 布団の上のレイはむっつりとした不機嫌な顔をしている。
「私をどう思う?」
「マスターだろ」
「うん。よろしい」
 どうやら服従の呪いにかかったらしい。マスターという呼び方も気に入った。
「でもマスター。頼みがある」
「分かってる。ミャアちゃんでしょ? 助けてあげるから」
「すまない」
 レイに魔法の注射を打ち、体の自由を取り戻させてやってから、アケミはぴんと彼のちんこを指で弾く。
 一度目の射精で、萎えていた少年ちんこが、それだけで硬さを取り戻した。
「でも、酷いわよね、ダミアンて。服従の呪いで言うこと聞かせるなんて」
「わんわん。ご主人様の言うとおりだわん」
「ああ。マスターの言うとおりだな」
 アケミの言葉に同意するルゥとレイ。服従の呪いでアケミに従う金髪の犬耳兄弟。
「でも、まあ。今は」

367 名前:ナイトメアドリーム第三十三話 [sage] 投稿日:2008/06/08(日) 21:11:14 ID:kLi5EjSo
 その二匹をぐいっと抱き寄せながら、アケミはにこにこと、しかし妖艶に微笑んだ。
「今は、3人で愉しみましょ」
 二匹目の犬少年をゲットして、アケミ先生はとっても上機嫌。

 その頃、大和と絵理華は。
「さ、交尾しよう」
「男の子ってやっぱりケダモノー」
 まあ仲良くやってるようで。

(つづく)