ふにふに。
 目覚めると体中を包む柔らかい感触。はー、ごっつ気持ちええ。
 そして視界を染めるピンク色。さらさらしてる。
 ああ、リリスを抱きしめたまま寝たんだと、思い出すのに数秒かかった。
「ばーくーはーつー」
 小さな口からは間延びした寝言。その口にちゅっとキス。
 昨夜は、『リリスは仲間にした記念パーティー』でリリムと三人でずっと交わってた。
そのリリムはベッドの下に寝そべり、僕のパンツを握り締めている。妹のありさは、
『お兄ちゃんの、へんたい! 不潔!』とか言って不参加。んもう、素直じゃないんだから。
「ん?」
 意識がはっきりしてきて気付いた。股間が熱い。何かにぎゅっと挟まれてる。
「おおーい」
 思わず自分で突っ込んでしまう。僕のちんこは、朝からリリスの膣内に収まっていた。
昨日は寝る前にちゃんと抜いたはず。どうやら朝立ちが自然に挿入したらしい。
昨日までは処女だったリリスも、今では自然に受け入れるまでになったのか。
 はー、それにしてもリリスの中は気持ちいい、ぎゅっと熱く締め付け、自然に腰が揺れた。
 横抱きのままリリスの上になり、正常位になると、ゆっくりと腰を振る。
「んぅ」
 リリスの美しい眉がきゅっと寄り、小さく開いた口より自然に声が漏れる。
だが起きる気配はない。
 ぐりぐり腰を回転するようにして肉ヒダを抉りながら、上を向いた豊かな乳房を揉みしだいた。
「んぅ〜……おねむ〜……」
 むにゅむにゅとリリスが寝言を言い、寝苦しそうに汗をかく。ベッドがギシギシと鳴ってるのにまだ起きない。
「出すぞ」
 声をかけ、リリスのナカで達しても、なお彼女は寝たままだった。
「うぅ……おーにーくー……」
 ……。このまま寝かせとこう。
 すぽっとモノを抜くと、紅く染まった割れ目からぽたぽたと白濁液が漏れた。
 時計を見ると朝の8時。まだ間に合わせの時間には余裕で間に合う。
 今日は五月のゴールデンウィーク初日。幼馴染の撫子さんと出掛ける約束。

 シャーと熱いシャワーを浴び、ジャーマン・コンチネンタルの紳士服を引っ張り出して着用、
ネクタイをきゅっと締める。
 まだ寝ているリリムとリリスをほっぽいてリビングに降りると、ありさが朝食の用意をしていた。
 朝はやっぱり味噌汁だね。
「どうしたのお兄ちゃん? その格好」
 おはようを言う前に、ありさは僕の格好に目を丸くする。
「ああ、今日は撫子さんとお出掛けだから。そうそうお昼ごはんいらないから」
「えええっ!?」
 露骨にぶったまげた声のありさ。撫子さんならお前もよく遊んでもらってたじゃないか。
「そ、そそそそそ、それってデート!?」
「デートじゃないよ。ただ一緒に映画観て、食事して、買い物するだけ」
「……やっぱりデートじゃない」
「違うよ。ただ一緒に映画観て、食事して、買い物するだけ」

 いただきまーすと妹の味噌汁を味わう。うん、今やお母さんと同じ味。
「そう……。今度は、撫子お姉ちゃんをヤればいいのね……」
 ぶつぶつ呟きながら、ありさも朝食を摂る。
 はー。こうしてありさと二人きりで食事するのが、すっごい幸せ。
以前は当たり前の事だったのが、今はとても貴重であると気付かされた。

「それじゃ、行ってきまーす。お昼ごはんはいいから」
「うん。行ってらっしゃーい」
 念を押して言い、家を出る。なんだか妹の視線が背中に痛い。
「さ、リリムちゃんとリリスちゃんを起こさなきゃ」
 そんな声を背に僕は待ち合わせ場所に。
 駅前に午前十時。それが待ち合わせの場所と時間。
 十五分前に来たら、もう撫子さんは待っていた。
「おはよう。大和くん」
「おはよう」
 清楚な白いワンピースの撫子さん。黒い長髪の純和風美少女に良く似合ってる。
「今日も綺麗だね」
 正直に言うと、はにかんだ笑顔を見せてくれた。
「行こう」
 手を繋ぐと、撫子さんの白い頬にさっと朱が混じる。その手はすべすべで柔らかくて。
「は、はい……」
 手を繋いで、僕と撫子さんは連れ立って歩いた。
 まずは映画。チケットはあらかじめ撫子さんが二枚用意してくれていた。
『マハラジャ1999』というタイトルの映画。
「今日はありがとね」
「そんな……」
 席に着き、まずはお礼。映画がはじまるまでまだ少し時間がある。
「でもありさが変なこと言っててね。ただ一緒に映画観て、食事して、買い物するだけなのに、『デートじゃない』とか言って」
「……」
 横に座る撫子さんは何も言わない。絶句するような空気が伝わったが。まさかね。
「変だよね。ただ一緒に映画観て、食事して、買い物するだけなのに『デート』だなんて」
「……」
 沈黙が深くなる。絶句してるわけじゃないよね。撫子さんはおしとやかだから、
映画館では静かにしてるんだよ。
 ブー、と鳴って映画館が暗くなる。お、映画がはじまる。

「良い映画だったね」
 映画を見終わって陽光の元に出て、うーんと背を伸ばす、良い映画を見終わった後は気分が良い。
「食事、どこにする?」
「大和くんが選ぶならどこでも……」
 どこでもってのが一番困る。ファーストフードじゃ撫子さんには似合わないし。
「あ、そうだ。あそこにしよう」
 そうしてやってきたのは、
「おかえりなさいませー」とメイドさんが出迎えてくれるメイド喫茶。
「わー。撫子さん、メイドさんだよ」
「……」
 なんだろう? 撫子さんが頭をクラクラさせてるような。

「撫子さん大丈夫?」
「う、ううん」
 席に着くと、「ご主人様」とメイドさんが水を持ってきてくれた。
「なんでも頼んでいいよ。ここ、料理も美味しいんだって」
「う、うん」
 撫子さんはフリフリのメイド服をちらっと見て、
「や、大和くん、こういうのがいいの?」
「うん。可愛いじゃない」
 メニューを見ながら答える。
「そうなんだ」
「あ、僕はこのアップルタルトのティーセットがいい」
「私もそれで」
 注文すると、メイドさんは「かしこまりました、ご主人様」と言って、厨房へ伝えに行く。
 最近はこの「ご主人様ー」は、リリムからずっと言われてるのですっかり慣れた。
「はわ〜。ご主人様がいました〜」
 そうそう、こんな風に。
 なっ!?
 さり気なく視線を周囲に配ると、ガラスの向こうの人混みの中に二つのピンクの頭が見えた。
 やはりリリムとリリスだ。あの二人は非常に目立つのですぐ分かる。ピンクの髪に
背中に羽のある女の子はそうはいまい。周囲の人もちょっと驚いているようだが、
特に気にする様子もなく通り過ぎていた。二人のやや離れた場所にありさの姿もある。
「大和くんどうしたの?」
「いや。今日も良い天気だなーて」
 外の風景を眺めるふりをしながら、ありさたちの動向に注意する。
 こちらに気付いたリリムとリリスが、ありさに向けて移動。なにやら話している。
ちょっと遠いが、今の僕には悪魔の能力がある。そーれ、デビルイヤー。

リリム「ありさちゃん。ご主人様を発見しました」
ありさ「ううぅ〜。あたしのご飯はいらないって言ってあんな所に……!」
リリス「たーのーしーそーでーすーねー」
リリム「ところであの女の人は誰ですか?」」
ありさ「撫子さんていってね。お兄ちゃんの小さいときからのお友達」
リリス「おーとーも−だーちー」
リリム「わあ。それじゃあ、ご挨拶を」
ありさ「だめだよ。お兄ちゃんに気付かれちゃう」
リリス「かーくーれーてー」
リリム「了解です。隠れながら、こっそりと、ご主人様を尾行します」
ありさ「うん。このまま見張ろう」
リリス「どーこーまーでーもー」

 ……
 どうしようあの三人。もういいや、放っとこう。
「お待たせしました、ご主人様」
 メイドさんがアップルタルトを二人前持ってきてくれた。
「美味しいね、撫子さん」
「はい」
 ふう、ここまでは順調。
 あとは買い物だ。
 メイド喫茶を出てから、デパートに向かう。撫子さんと手を繋いで。

 後ろからは、やっぱり魔法少女三人組が尾行していた。

ありさ「あああ、手なんか繋いで!」
リリム「私たちも繋ぎます?」
リリス「おーてーてーつーないでー」

 ……。
 無視だ無視。ありさはともかく、リリムとリリスは撫子さんには見せられん。
 そうしてやって来たのは、デパートの女性服売り場……の下着コーナー。
「あの、ここって?」
 戸惑う撫子さんの手を離して、僕は周囲をじろじろと眺めた。
「うん、下着コーナー。あ、こっちが少女用かな?」
 こういうのは初めてだから分かんないや。
「お買い物って……」
「うん。女の子用の下着。男が一人だと入りにくいじゃない。撫子さんが一緒で助かったよ」
「…………」
 今までで一番深い沈黙。絶句してる気もするが気のせいだろう。
「あ、このピンクのパンツなんかどうかな。ショーツって言うんだっけ?」
「それって……ありさちゃんに?」
「うーん。そんなところ」
「も、もしかして……恋人とか……?」
「えっ?」
 僕は顔を上げ、
「いないいない。恋人なんて」
「そう……」
「撫子さんこそどうなの? もてるでしょ」
「私は……その……い、いませんから」
 なぜか手を合わせて、もじもじしながら言う撫子さん。
「ふーん」
と僕が下着を物色してると、女性店員がやって来た。
「こちらの恋人さまのお召し物をお探しでしょうか?」
「……ええ、まあ」
 振り返ってぱちっと撫子さんにウィンク。恋人と思わせたほうがいいだろうと思って。
 くすっと笑って、撫子さんは僕の腕を取り、
「はい。今夜着るものを」
 わお、撫子さん大胆。店員さん目を丸くしてるよ。
 その頃、僕たちの後方百メートルでは、並んでいる衣服に隠れながら、魔法少女三人がひそひそ話。
でも僕の悪魔の耳にははっきりと聞こえる。

ありさ「ぐぬぬ。なんで下着選んでるの!?」
リリム「わぁ。可愛い服がいっぱいです」
リリス「きーれーいー」
ありさ「あああ。きっと、一緒に下着を選んで、それを着て……きゃー!」
リリム「きゃー!」
リリス「なにするんでしょうね〜」
ありさ「決まってるじゃない。このままじゃ、このままじゃ……。うがー」
リリム「ご主人様もやりますね」
リリス「おーとーこーとーおーんーなーのー」
ありさ「だめっ! だめなんだから……! こうなったら」
リリム「はい?」
ありさ「あなたたち。『繁華街で暴れて、デートしてるカップルをぶち壊そう
    大作戦』だよ!」
リリム「ええっ!? でもでも、ご主人様がいませんと……」

ありさ「何言ってるの!? あなたたち、悪の魔法少女でしょ!」
リリム「はっ!? そうでした。リリムは、リリムは悪い子です」
リリス「わーるーさーしーまーすー」

 ……。
 なんだか雲行きが怪しくなってきた。
「撫子さん、急ごう」
「ええっ!?」
 ぱぱっと選んだ下着を買って、デパートを出る。
 だが時すでに遅し。
「ナイトメア☆リリム、ただいま参上」
「ナイトメア☆リリス、ゆっくりと参上です〜」
 突如、デパートの前に二人の悪の魔法少女が出現。
「そーれ、電撃ー」
「リリスバズーカ〜。そ〜れ〜」
 空に向かって、リリムが電撃、リリスがピンクのバズーカを発射。
 バリバリ、ドカーンと、閃光と爆発が起こり、周囲の人々が逃げ惑う。
 こうしてる場合じゃない。
「撫子さん逃げよう。……あれ?」
 すぐ隣にいたはずの撫子さんの姿がない。
「撫子さんどこー?」
 消えた撫子さんを探してると、

「マジカル☆ナデシコ、淑やかに行きます」

 繁華街を荒らすリリムとリリスの前に、正義の魔法少女マジカル☆ナデシコが出現!
早っ!
 長い黒髪に大きな赤いリボン。純和風の美貌。弓道着のようなコスチューム。
手には和弓。
見れば見るほど、撫子さんにそっくりな、大和撫子な魔法少女。
「あ〜。ナーデーシーコー」
 前回吹っ飛ばされたリリスがゆっくりとバズーカを構え、リリムも電撃を撃とうとして、

「マジカル☆アロー・ファイナルシューティング!!!」

 ええっ!? いきなり必殺技!
 びゅーんとナデシコの弓からぶっとい蒼い奔流が放たれ、リリムとリリスを二人まとめて空の彼方に吹っ飛ばす!
「あーれー」
「やーらーれーまーしーた〜」
 ひゅーんと飛んでぴかっと星になる二人。瞬殺かよ。
「マジカル☆」
 可愛くウィンクすると、さっと跳躍してナデシコも消えて行った。
 マジカル☆ナデシコが消えると今度は、

「マジカル☆アリサ、ちゃきちゃき行くよー」

 栗色のツインテールの魔法少女が出現。
「アリサちゃーん」「こっち向いてー」
 戦闘も終わり、小さな女の子と大きいお兄さんがアリサに集まり、一瞬にして人だかりとなった。
 うーん。ファン層がきっちり二つに分かれてるな。マジカル☆アリサはすっかり街の人気者。
「……て、ええっ!? もう終わってる!」

「きゃー。アリサちゃんだー」「サインくださーい」
 呆然とするアリサに、小さな女の子の歓声が飛び、大きいお兄さんの携帯電話のカメラが向けられる。
「みんなー。正義の魔法少女、マジカル☆アリサを応援してねー」
 すぐに立ち直ったアリサが、魔法のバトンを回してみんなにアピール。
「きゃー!」「おおー!」
 一気に燃え上がるその場から背を向けて僕は離れた。あっちは放っておこう。
撫子さんを探さないと。
「撫子さーん」と呼ぶと、
「大和くーん」と返事。
 人混みの向こうから、撫子さんが息せき切って小走りにやって来る。
「あ、撫子さん。心配したよ」
「ごめんなさい。さっきね、マジカル☆ナデシコに助けてもらったの」
「そっか。良かった」
 撫子さんの手を握ると、ほんのりと暖かい。正面から見つめる撫子さんが顔を赤くしたような気がした。
気のせいだろう。走ってきたばかりだから。
 そしてその顔はとてもマジカル☆ナデシコにそっくりで。
「買い物も済んだし。帰ろう」
 買い物袋を掲げて僕は言う。
「はい」
 その撫子さんの声は、どこか残念そうだった。
「マジカル☆アリサは、これからもがんばるの!」
『きゃー!』『うおおおおーっ!』
 背後からは、マジカル☆アリサの声とファンたちの歓声がこだまして聞こえてくる。

 手を繋いで歩いていると、
「ねえ、大和くん」
「うん?」
「さっき、恋人はいないって言ってたけど……」
「うん」
「その……変なこと聞くけど……」
「いいよ。なんでも」
「す、好きな人とかはいないの?」
「いるよ」
「えええええええっ!!!」
「妹」
「そ、そうなんだ……」
「撫子さんは?」
「えっ?」
「撫子さんは、好きな人とかいないの?」
「私は……」
 ぎゅっと繋がれた手に力が籠もる。
 それ以上、撫子さんは何も言わなかった。ま、無理して聞くことじゃないし。
 それにしても、撫子さんの好きな人ってどんな人だろう?

「それじゃあ。今日はありがとう」
 僕から手を離すと、撫子さんは名残惜しそうに、繋いでいた手を見つめている。
「こちらこそ。あの……」
「また、誘ってもいいかな」
「は、はい……!」
 なぜか僕の言葉に、撫子さんは嬉しそうに頷く。本当に喜んで。
「さよなら」「さようなら」
 こうして今日の、一緒に映画観て、食事して、お買い物は無事終わった。

「ふえーん。えーん」
「わーん〜。わーん〜」
 家に帰ると、わんわんと泣き声が聞こえる。
「あーん。ご主人様ー」
「ごーしゅーじーんーさーま〜」
 抱きついてくるリリムとリリスはボロボロで。マジカル☆ナデシコにやられたのがよっぽど痛かったらしい。
ありさはまだ戻ってきてない。
「はいはい
 僕は抱きつかれた二人を引きずるように階段を上がり、自分の部屋に。
「二人とも。尻を出せ」
「えー」「え〜」
「いいから」
 いきなりの命令に、二人とも不満そうな顔をしながらスカートをまくしあげ、
お尻を見せた。
リリムは短いスカート、リリスは長いスカート。どっちのお尻も丸くて白い。
そして二人ともパンツ履いてない。魔界にはパンツ履く習慣がないのだ。
「えい」
 ぱちーん。
「ひゃうっ」
「えい」
 ぱちーん。
「いたいです〜」
 二人のお尻をぱちっと叩き、ふーと手に息を吹きかけた。
「勝手に街で暴れた罰だ」
「ふえーん。えーん」
「わーん〜。わーん〜」
 あーあー、また泣く。
「ほら。お土産だぞ」
 持ち帰った買い物袋を差し出すと、ぴたっと泣き止んだ。
「わーい。わーい」
「なーんーでーすーかー」
「開けてみろ」
 ビリビリ、と早速破くリリムと、ゆっくりと剥がしていくリリス。
「わー!」
 リリムが手にしたのはピンクのパンツ。
「こーれーはー」
 リリスも同じくピンクのパンツ。
 ピンクの髪の二人には、ピンクの下着が似合ってると思ったからだ。撫子さんには変な顔をされたけど。
「ほら、二人ともパンツ履いてないだろ? だからそれ着て見せてよ」
「わーい。わーい」
「うーれーしーでーすー」
 無邪気に笑顔を見せてくれて、二人は早速パンツを履く。うんうん、そんなに喜んでくれてこっちも嬉しいよ。
「どうだ、パンツの感触は」
「なんだか、お尻が締まる感じです」
「ご主人様に〜、守られてる〜、気がします〜」
 そうかそうか。
 スカートをたくし上げ、ピンクのパンツを見せてくれる二人にうんうんと頷き、
「それじゃ、パンツ履いたままでしよう」
「はーい」
「ぱーんーつーぷーれーいー」
 するするとピンクの髪の姉妹が服を脱いでいく。
 それにしてもありさ遅いな。

「うふふ」
「どーぞー」
 パンツのみの姿になると、リリムとリリスはベッドの上に横になり、その豊かな胸同士をくっつけて、僕を誘ってくる。
 リリムのピンクのツインテールと、リリスのピンクのセミロングがベッドをピンクに染めていた。背中には黒い羽。
「よーし」
 僕もすぽぽんとスーツを脱いで全裸になると、すぽーんと肉の泉に飛び込んだ。
 ふわー。リリムもリリスもすっごい柔らかい。すりすりー。
「きゃー」
「きゃ〜」
 ちゅっちゅっと姉妹にキスし、
「お前ら、二人でキスしてみろ」
 ドキッと固まったのも一瞬。
「そ、それじゃあ」
「キースー」
 ちゅっ、と姉妹が唇を重ね、合わさる胸がぷるんっと震えた。
「ふわっ……」
 口を離すと、唾液が二人を結ぶ。
 くー。いいなぁ。美少女姉妹のキス。淫靡な感じ。
 そして抱き合う姉妹の股間に手を伸ばす。パンツの中に。
「あっ」「あ〜」
 あっと口を開く二人。
 買ったばかりのパンツはさらさらで。内側は熱い肉の割れ目。その縦筋を手に平で包む。
「うんぅ」「んん〜」
 きゅっと眉を寄せる姉妹を眺めながら、ゆっくりと揉みほぐすように、股間をまさぐっていった。
「あっ……んっ……」
「ん〜。ん〜。んん〜」
 身を悶えさせるリリムと、そのリリムに抱きつかれながら、必死に耐えるリリス。
「リリス。我慢しなくてもいいよ」
「は、は〜い〜」
 はぁ、と熱い息がどちらからも漏れ、お互いの顔にかかり、性感を交換させていく。
 そのまま股間をしゅっしゅっと撫でていくと、身じろぎも大きくなっていく。
「ああぁ……! あふうぅ、あん、あんっ、アンンッ!」
「あ〜い〜……う〜え〜お〜」
 徐々に二人のお尻がぷるぷると震え、重なる太ももが刺激を伝え合うようだった。
「はぁ……」「あーつーいーでーすー」
 重なる吐息がさらに熱を高め、二人の鼓動がドクンドクンとリズミカルに歌を奏で−。
 手にじゅっと熱い液が触れる。内側から溢れる乙女の蜜。
「やあぁん……うんっ……」
「うんぅ……。リリムちゃん〜」
 ぎゅーっと姉に抱きつくリリムが身悶えると、リリスも息を合わせて震え、
姉妹の喘ぎが高まっていく。
「リリスお姉様ぁ……うぅん……」
「リリムちゃん〜……ん〜」
 ぎゅーと目を閉じるリリスに、リリムからちゅーとキス。
 淫靡な姉妹のキスに、どくんっと僕の股間が高鳴った。
「脚、上げて」
 ふるふると、固く緊張した二人の片脚が宙に上げられる。

「うん」
 手に触れる秘所はもうグチョグチョで。僕の肉棒もピンと勃起していた。
 買ったばかりでぐしょぐしょに濡れたパンツをずらすと、ピンクの花弁がはっきりと映る。
「はぁ……ああっ」「ん〜」
 期待と不安、胸から湧き上がる熱情、そして股間の疼きに、ふるふると花弁を震わせ、
リリムとリリスは脚を上げてしっかりと待ち構える。
「いくよ」
 まずはリリス。両手はパンツをずらしたままで。
 にゅるっと肉棒の先端が潜り込み、肉ヒダを抉り、捲れ上げる。
「ひうんっ……あ〜」
 はぁと満足そうな吐息。一方のリリムは不満そう。
 僕は挿れたばかりのそれをすぐに引き抜く。
「え〜」
 不満そうなリリスの声を聞きながら、次はリリム。
「ひゃんっ!」
 挿れた途端にぐっと締め付け、僕を絶頂へと導こうと肉ヒダが蠢く。
 まだまだ。
 さっと抜くと、またリリスにくれてやる。
「はあ〜」
 再度の衝撃に、大きく頭を揺らし、長いピンクの髪がリリムにもかかっていく。
「ああ〜……はあ〜……え〜?」
 可愛い顔が喘ぎに歪み、すぐに戸惑う。僕が抜いたからだ。
 そしてまたリリムに挿入。
「うんっ……」
 一気に奥まで貫き、姉に抱きつきながらビクンッと背筋を仰け反らせるリリム。
 カチカチに固まった乳首同士が触れ合い、豊かな乳房が震え、悶える。
「はああっ……アアァ……」
 リリスの長いピンクの髪に包まれたリリムが悶え、肌もピンクに染めていく。
 視界全てがピンクに染まるようだった。肉壷はギチギチに僕の分身を締め付け、
二度と離すまいとするようで。
 でも抜く。
「あがああぁ……!」
 ずるずると秘肉を抉り、リリムの腰が大きく震えた。
 ずぼっと引き抜いた肉棒はもういろんな体液にまみれ。何度もの挿入の衝撃に痺れるほどに痛い。
姉妹の花弁も真っ赤に染まっていた。
「はん〜」
 そしてまたまたリリスを一気に貫く。
 先端に丸いわっかを感じる。リリスの奥底。じゅーと熱い肉液が肉棒を包み、
ぎゅっと締め付けてきた。
リリム以上に。背中の黒い羽がぱたぱた羽ばたいている。
「あ〜、あ〜、ア〜……。うあああ〜〜〜〜〜〜」
 ビクッ、とリリスの全身が小刻みに震えたかと思うと、膣が一気に収縮する。
「くう」
 痛いほどの締め付けを感じ、僕は果てた。

「うんんんん〜〜〜〜〜。とーぶー」

 どろっ、と溜めに溜めた欲情をリリスのナカで放ち、すっきり爽やかな感覚が股間から全身に通り抜け。
 心地よい疲れを感じ、姉妹に抱きついた。

「はぁ」
 サラサラピンクの髪と、暖かくて柔らかい汗まみれの少女の素肌。
「うーん」
 しばらく体の下の髪と柔肌を堪能していると、
「ずるーい」
 リリムが口を尖らせる。
「リリスお姉様ばっかりー」
 射精してもらえなかったのが不満らしい。
 そのリリスは、もうすやすやと寝息を立てている。……僕の性器を膣内に収めたまま。
 今朝もそうだったが、よく結ばれたまま寝れるな。
「はいはい」
 ずるっと肉棒を抜くと、「う〜ん」とリリスは唸る。だが寝たまま。
 そのリリスを脇にどかし、ちんこを差し出した。射精してすっきりし、すっかり萎びれている。
「じゃあ、口でしてよ」
「えっ?」
 目を丸くするリリムのピンクのツインテールを手に取ると、しょぼーんと縮んだちんこに巻きつける。
「きゃー」
 うーん。さらさらの髪の感触がちんこに心地良い。
 長いツインテールを見たときから、これもやってみたかったんだよな。ちんこ巻き。
「もー。汚いですー」
「僕のちんちんは嫌い?」
「ぶー」
 頬を膨らませながらの、ちんこを見つめるリリムの瞳は輝いてる。
 髪の毛のサラサラの感触に包まれ、むくむくっと肉棒はふくらみ、どーんと天を向いた。
 その様子を観察していたリリムが、
「わー。むくむくで、大きくなって、かわいーです」
 くぁいー、ねえ。
「ほら。口でして」
「は、はい」
 ごくっと唾を飲み。思い切ってリリムはぱくっと口に含んだ。カチカチと歯が当たる感触。
「歯で噛むなよ」
「ひゃーい」
 モノを口に入れながらモゴモゴとしゃべる。舌の動きがダイレクトに敏感な性器に触れ、こそばゆい。
 ねとねちょとその舌が巻きつき、髪の毛の上から肉棒を舐めてきた。
 髪の毛にちんこまで口の中に入れて、後で歯磨きさせないとな。
「後でちゃんと歯磨きしろよ」
「ひゃーい。しゃまーしゅ」
 またもごもごとしゃべり、刺激を伝える。はー、なんかいい。
 と、ボーッと頭が痺れ、

 ドクッ

 いきなり口の中で出してもうた。
「ひゃっ!?」
 反射的にリリムは肉棒を吐き出し、それから口の中に出された白濁液を舌で感じ−
 ごっくんと飲み込んだ。嬉しそうに。
「えへへー。飲んじゃいました」
 あー。なんだか敗北感。

 いくら気持ちいいからって、すぐに射精してしまうとは……。
「どうしました? ご主人様」
 まだ口から涎と白い液をこぼすリリムが声をかける。
「いや、なんでもない。涎……と精液垂れてるぞ」
「えへへー」
 ぺろっと垂れる体液を舌で舐め、また嬉しそうな顔。もっともっと飲みたい、
そんな顔してる。
「はー。リリムはエッチな子だなー」
「ご主人様がいけないんですよ。リリムをたくさんたくさん愛してくれるから」
 カー、とこっちが赤くなってしまう。
 立ち上がりベッドから降りると、まだちんこに巻きついたままのピンクのツインテールがはらはらと落ちた。
「えー? もう終わりですかー?」
「また今夜な」
 今日はゴールデンウィーク初日。まだまだ時間はあるわけで。
 服を着ると、脱ぎ散らかしたスーツを畳む。リリムはベッドの上で「はぁ」と精液の味を反芻していた。
「それよりも。問題はマジカル☆ナデシコだ」
 リリムとリリスを二人まとめて瞬殺した魔法少女。僕でも勝てるかどうか。
「それじゃあ、次の目標はマジカル☆ナデシコですね」
「ああ」
 撫子さんそっくりな純和風魔法少女。犯すとどんな風に泣き叫んでくれるか愉しみではある。
「ただいまー」
 そのとき、玄関からありさの声。ようやく戻ってきたらしい。
「よう。お帰り」
 買い物袋を持って階段を降りると、ありさはやたら大荷物を抱えて、靴を脱いでいた。
もちろん変身は解いている。
「どうしたのそれ?」
「うーんとね。マジカル☆アリサへのプレゼント」
 ファン囲まれてると思ったら、そんなもの貰ってたのか。後で全部チェックしよう。
「あ、そうそう。玩具会社とアニメ会社の人からも名詞もらっちゃった」
「なんで!?」
「なんでもね。マジカル☆アリサの玩具出したり、アニメにしたいんだって。
どうしよう?」
「……まあ、それはじっくり検討しよう」
 なんだかね。デパートの屋上から一気に世界が広がる予感。
「あ、そうそう。ありさにもお仕置き」
 言って、ありさの頭にちょこんとチョップ。
「あーん。お兄ちゃんがぶったー」
「ちゃんと聞いてたぞ。リリムとリリスをけしかけたのありさだろ」
「だってー」
「だってじゃない。ほら、お兄ちゃんから」
と買い物袋を差し出すと、ぱっと妹の顔が輝く。
「わー。ありがとう!」
 ぎゅっと袋を抱きしめるありさ。持ち帰った荷物に比べれば小さいものだが。
「なにー?」
「開けてみな」
 ガサガサと開くと、中身はピンクのパンツ。リリムやリリスとお揃い。
「そっか。これ選んでたんだ」
「まあな」
「ありがとうお兄ちゃん!」
 ぎゅっと抱きつく妹を抱き返し、よしよしよ頭を撫でてやった。
「着て見せてくれよ。お兄ちゃんはプレゼント見てるから」

「うん!」
 こくっと頷くありさ。だだっと自分の部屋に駆けていく。
 僕はマジカル☆アリサへのプレゼントを抱えて、リビングに移動。
 んー。小さな女の子からのプレゼントはお手紙や絵が多いな。
 クレヨンで描かれたマジカル☆アリサの絵に、「アリサちゃん」のよぼよぼの字。
はー、可愛いなー。お菓子の差し入れもある。
 大きいお兄さんからは……服や小物のアクセサリー。メイド服やゴスロリ調のドレス、
下着まである。……まあいいか。可愛いから。
 大きいお兄さんからのお手紙ある。なになに?
『俺の嫁に』
 即没収。後でしめよう。
 大きいお兄さんからのイラストもあった。ほとんどは可愛いもの。みんな上手いなー。
だが中には、『マジカル☆アリサが触手に犯されてるイラスト』とかもあるわけで。
 そんなエッチなイラストは即没収。こいつらも後でしめよう。
 そうやって仕分けていくと、ありさが降りてきた。
「わー。いっぱいあるねー」
 もらった張本人が何を。顔を上げて……僕は固まった。
「でも。ありさはお兄ちゃんからのプレゼントが一番だからね」
 ありさはピンクのパンツのみの格好だった。薄い胸も惜しげもなく晒している。
「こ、こら。そんな、はしたない」
「えへへ。似合ってる?」
「う、うん。似合ってる」
「よかったー」
 パンツ一枚で抱きつく妹を受け止め、ふわっと鼻をくすぐる甘い匂いに胸が高鳴る。
「今日は……もうどこにも行かないよね」
「ああ」
 言って、ちゅっと妹の唇にキス。ありさともパンツだけプレイだ。
 ありさの軽い体を抱え、リビングのソファに運ぶ。
 マジカル☆ナデシコ対策は、後で考えよう。

 それにしても、マジカル☆ナデシコの正体は一体誰だろう?

(つづく)