この街には二人の魔法少女がいる。
 一人は、
「ナイトメア☆リリム、ただいま参上〜」
 今、公園の滑り台の上に立って、高らかに胸を張っている少女。小柄な割には豊かな胸をしている。
 黒いタイトなワンピースに、風になびくピンクの髪のツインテール。
背中には小さな蝙蝠のような黒い羽根が生え、ニッと笑う口には小さく牙が生えていた。
 いわゆる悪の魔法少女である。

 僕−千巻 大和(せんかん やまと)−と妹は、学校からの帰り道の公園でその悪の魔法少女リリムが人々を襲っている場面に遭遇した。
ちなみに僕は高校一年で妹は小学六年生。妹のありさは、栗色のショートヘアの活発な女の子。
兄の自分が言うのもなんだが可愛い。
「そーれ、やっちゃいなさい!」
 リリムが手をかざすと、地面からにょろにょろと触手が生えてくる。
「きゃー!」「おかーさーん!」
 大型犬なみの大きさの触手は群れとなって、公園で遊んでいる小さな子供やそのお母さんたちを襲い始めた。
 にゅるにゅるとした触手が幼い女の子に巻きつき、服を破き、股間や胸にまとわりついていく。
うわっ、ほとんど幼稚園児じゃないか。あんな幼い女の子を襲うなんてまさに外道。
まさに悪の魔法少女。
「やだー! やだぁ!」
 まだ幼稚園児ぐらいの女の子だろうか。ビリビリに破かれた胸に触手がまとわり、小さなピンクの乳首に吸い付いている。
「やめて! お願いだからやめてください! ……いやぁ!」
 母親が必死に呼びかけるが触手が聞くはずもない。その若い母親もスカートを破かれ、パンツの中に触手の先端が潜り込んでいた。
「よーし。幼稚園児陵辱計画ははじまったばかりよ」
 滑り台の上から犯される幼稚園児と母親を見ながら、リリムが目を輝かせていた。
 うーん、これはどうしたものか。
 あっ、触手がこっちにも来た。
「逃げるぞ!」
 僕は妹の手を引こうとして−
 ありさがどこにもいないのに気付いた。
「あ、ありさ!?」
 慌てて周囲を見回す。まさかあの触手に!? いや居ない。まだ幼稚園児や母親が襲われてるだけで、ありさの姿はなかった。
と、不意に視界が暗くなる。飛び上がった触手が僕に襲い掛かろうとしていた。 妹に気を取られ、触手をすっかり失念していた。
 しまった!
 瞬間、光が触手を包み、僕に襲いかかろうとしていた触手がジュッと蒸発する。
「えっ?」
 見上げて僕は見た。公園のジャングルジムに立つもう一人の魔法少女を。
 両側にハートマークの付いたバトンをくるくる回し、少女は名乗る。
「マジカル☆アリサ、ちゃきちゃき行くよ〜」
 栗色の髪の長いツインテール。緑色のミニスカートに、小さな胸を包む赤い布。へそと肩は剥き出しで、白い肌を大胆に露出していた。
 そう。彼女は正義の魔法少女。

「そーれ。マジカル☆シュート」
 アリサが魔法のバトンをくるくる回すと、先端のハートから同じくハート型の光が飛び出し、
触手に当たるとジュッと蒸発させた。同時に襲われていた人に当たると、破かれた服が戻っていく。
 悪の魔物は倒し、同時に人々も救う。まさに正義の魔法。正義の魔法少女。
「きたわねアリサ!」
 滑り台の上からリリムがびしっと指を突きつける。これまで何度も戦ってきた間柄らしい。
といっても僕が見るのは初めて。これまで都市伝説で聞いたことはあるが、
生で見るのは初めてなのだ。
「リリム! 小さい女の子まで襲うなんて……!」
 ジャングルジムの上からバトンを突きつけるアリサ。
 公園で対峙する善と悪、二人の魔法少女。共通するのは長いツインテール、
そして可愛い容姿。
 そう。二人ともとても可愛い。特にアリサは妹のありさにそっくりだった。
ありさのショートヘアにツインテールをくっつけて、同じ衣装を着せればマジカル☆アリサに瓜二つだろう。
 ああ、そういえばありさはどこ行ったんだろう。
「いっくよ〜」
 手下の触手を全滅させられ、まずリリムが仕掛けた。背中の小さな羽根がばたばた羽ばたくと宙に舞い、上空から手をかざす。
「電撃!」
 バリッ!
 一瞬空を白い閃光が包み、僕は咄嗟に顔を覆った。
「きゃー!」
 悲鳴に目を開けると、アリサの体からぶしゅーと黒い煙が上がっている。
「それそれ。いくよ〜」
 調子に乗って電撃を連射するリリム。さっきよりも威力は小さいが連射されているので次々来る。
「くっ」
 ジャングルジムの上で可愛い顔を苦痛に歪め、歯を食いしばってアリサはバトンをかざす。
赤い光がバトンを包んで円形となる。赤い光の盾。それが電撃を防ぐ。
だが何発かの電撃はその赤い光をも貫き、アリサを撃った。
「きゃー!」
 電撃に撃たれるたびに痺れ、悲鳴を上げるアリサ。妹と同じ顔が苦痛に歪むのを見て、
僕は胸を痛めた。同時に股間が熱くなる。
 おかしい。
 ひたすら電撃を受け、耐えるアリサ。なんでかわそうとしない?
 疑問はすぐに解消した。ジャングルジムの下、小さな女の子が座り込んで泣いている。
「えーん。えーん」
 触手の襲撃で母親とはぐれたのだろう。怪我はないようだが座りこんでただ泣いている。
 アリサはあの子を守っていたのか!?
 驚くと同時、僕の体は勝手に動いていた。
 公園を突き抜け、電撃の光がピカピカ光る中、女の子を抱える。
「よーしよし。もう大丈夫だぞ」
「えーん。えーん」
 泣いてる女の子を抱えて走り、僕は頭上に叫んだ。
「こっちは大丈夫!」
「ありがとう、お兄ちゃん!」
 お兄ちゃん? アリサからの予想外の返事に僕はきょとんとなった。なんだか妹の ありさに声も似ている。

「ラストいくよー」
 女の子を抱えたまま、後ろを振り返り僕は見た。アリサのバトンに赤い光が集中するのを。
光はアリサを包み、リリムが放つ電撃はその光に包まれただけで消滅する。
「きゃー。きゃー」
 リリムは集束する光に怯えながら、電撃を撃つのをやめ、背中の羽をはばたかせ、
さらに上空に飛んでいく。逃げる気だ。
「逃がさないよー」
 赤い光に包まれたアリサがふわっと浮かび上がる。
「ほら。見てごらん」
 僕は抱っこしたままの女の子に呼びかけ、上を向かせる。見せたかったのだ。
正義の魔法少女が勝つところを。
「わぁ」
 それまでの泣き顔が嘘のように表情を輝かせる幼女。魔法少女はいつだって女の子の憧れ。
 そしてアリサの必殺魔法が炸裂した。
「マジカル☆スパーク!」
 赤い光に包まれたアリサが宙を飛び、リリムに突進! ぶつかる寸前、アリサは上に飛び、赤い光だけがリリムを包んだ!
「イヤアアアアアアアアァァァァー!」
 そして爆発!
 ひゅーんと黒焦げになったリリムが空の彼方に飛んで行き、そして星になった。
ぴかー。
 星になったリリムを見届け、ゆっくりとアリサが地面に降りてくる。そしてこちらに向けてくるくるとバトンを回し、
「マジカル☆」
 決め台詞のともにぱちっとウィンク。
「きゃー! きゃー!」
 抱っこされた女の子が腕の中でばたばた暴れた。
 そして白い光とともにアリサも姿を消した。

 あれからすぐに女の子の母親は見つかった。何度も僕にお礼を言ったが、真に感謝されるべきはマジカル☆アリサだろう。
 そうだ、僕もありさを探さないと。
「ありさー」と呼ぶと、
「お兄ちゃーん」と返事が返ってくる。
 はぁはぁと息を弾ませ、公園の向こうから妹が走ってきていた。栗色のショートヘアに、
背中には赤いランドセル。そのランドセルからは、バトンが飛び出ていた。
「こら。どこ行ったんだ。心配したんだぞ」
「ごめーん」
 ぺろっと舌を出すありさ。
「あ、あのね、マジカル☆アリサに助けてもらったの」
「そうか」
 僕はありさの頭に手を置き、優しく撫で、
「あんまり心配させるなよ。……何かあったら、お父さんとお母さんに申し訳ないからな」
「うん。分かってる」
 うちには両親はいない。半年前に事故で亡くなったから。今ではありさだけが唯一の家族。そしてありさにとっても僕だけが家族。
 幸い両親は、暮らしていく分には困らないだけの財産を残してくれた。僕と妹は二人で、二人だけで暮らしている。
 両親が亡くなったときは落ち込んで泣いてばかりいた妹も、今ではずいぶんと元気を取り戻した。

 最近、ありさは何かと急がしそうだ。やりがいを見つけたのだろうか。
「ねえ、お兄ちゃん」
 手を繋いで変える途中、不意にありが言う。
「さっきは……ありがとね」
「えっ?」
 さっき? 何かしたっけ?
「さっきって何が?」
「う、ううん。なんでもないの」
 それきりありさは黙ったまま。僕は妹の手のぬくもりを感じながら、歩いていった。
 歩きながら、公園での出来事を思い出す。
 はー。アリサとリリムか。善と悪ながら二人とも可愛い魔法少女。特にアリサは……。
 ちらっと手を繋ぐありさを見る。見れば見るほどマジカル☆アリサにそっくり。
妹もこちらを見上げる。そしてはにかんだ笑顔を見せた。
 僕も笑って大事な大切な妹を見た。

「はぁ」
 家に帰って、制服を着替えてごろんとベッドに横になり。僕は悶々とした気持ちを抱えていた。
 手が自然に股間へ伸びる。
 ああ、そうか。
 欲情してるんだ。やっとそのことに気付く。
 妹と一緒のときは気付かなかった欲求。当然だろう。妹の前で雄にはなれない。
 だけど今は。ありさは一階の台所で夕飯の準備中。うちは二階建てで、僕と妹の部屋は二階にある。
ちなみに両親の使っていた部屋はそのまま残してある。妹の希望だ。
 二人だけになった広い家で。ベッドに寝っころがった僕は、目を閉じて妄想に入った。

 マジカル☆アリサの笑顔。その妹そっくりの笑顔を泣き顔に変えて。
肌を露出したコスチュームを引き裂き。小さな胸を揉んで。泣き叫ぶ声を聞きながら。
無理矢理挿入して、何度も何度も……。

「お兄ちゃーん」
 妄想を破るのは妹の声。
「夕ご飯できんたよー」
「ああ。今行くー」
 ふー。股間の勃起が収まるのを待って、僕は下に降りた。
 ありさには見せられない。浅ましく欲情した兄の痴情なんて。
 罪悪感を覚えながら、僕はありさに言う。
「今日は一緒にお風呂入るか?」
「もう。お兄ちゃんたら」
 くすっと笑いながら、ありさはご飯をよそってくれた。ああ、本当に胸が痛い。
 妹と同じ顔の魔法少女に欲情してたなんて。

「ちょっと散歩行ってくる」
 夕飯の後、お風呂に入る前に、僕は外に出かけた。頭を冷やしたかったから。
このままだと、ありさに、妹に何かしてしまいそうな自分が怖くて。
 何か? 何かってなんだ?
 馬鹿馬鹿しい。頭を振って妄想を振り払う。
「はぁ〜」

 ため息を吐きながら歩いていると、湖の側にある湖の上公園まできていた。
昼間の公園よりも大きいが夜の今は人影は全くない。
 三日月を映して静かに佇む湖面。僕はその湖を眺めたまま、ベンチの腰掛け、

 ドサッ

 いきなり何かが落ちた物音に立ち上がった。
 音がしたほうを見ると、木の側に枝が落ちている。何かが落ちたらしい。
 枝を見ると、ピンクのツインテールの少女が寝そべっていた。
 え? ナイトメア☆リリム?
「う、うーん」
 可愛い顔の眉間に皺を寄せ、苦しそうに呻くリリム。どうやら昼間の戦闘で吹っ飛ばされ、今まで木の枝に引っかかっていたらしい。
それが枝ごと落ちたのか。
 とにかく。悪の魔法少女といえど、このままにはしておけない。
 僕はリリムに近付くと、その小柄な体に手を回して抱きかかえる。
 持ち上げたリリムは意外なほどに軽かった。風がピンクのツインテールを揺らし、
ふわっと甘い香りがする。
 高鳴る鼓動を自覚しながらも、リリムをベンチに寝かせる。
「うぅん……」
 はぁと甘い吐息が漏れ、僕はビクッとしてしまう。だが目覚める様子はない。
 街灯に照らされたリリムを僕は改めて見た。
 顔やタイトな黒いワンピースにやや汚れがあるものの、目立つ外傷はない。
 僕は近くの水道水でハンカチを濡らすと、リリムの顔を拭いてやった。
「きゃぅ」
 冷たいのかリリムが呻く。慌てて手を止めたが、やはり目覚める様子はない。
顔を拭くと、その可愛い顔を改めてじっと見た。
 本当に可愛いなー。
 人間ではありえないようなピンクの髪。小学6年生の妹よりもやや大きな体格。
中学二年生ぐらいだろうか。
だが膨らみは小さいからだには似合わず豊か。
 ごくっと自然に生唾を飲み込む。夕飯前に感じた劣情がぶり返してきた。
 股間が熱い。ああ、きっと勃起してるんだな。
 恐る恐る盛り上がった胸へと手を伸ばす。

 むにっ

「わわっ」
 声に出して驚く。胸に触れた指は抵抗なく沈んでいった。わー。女の子のおっぱいてこんな柔らかいだ。
 馬乗りになると僕は大きく手を開くと、今度は両手で胸をわしづかみ。

 むににっ

「うぅん……」
 リリムの眉間にきゅっと皺が寄る。僕はもう夢中になって胸を揉み、形を変えていった。
「あんっ…んっ……」
 微かな声が漏れる度、僕の心臓がばくばくと鳴った。でも声をもっと聞きたくて胸にかかる手に力がこもる。
「いたっ……やっ!」
 ハッ! とリリムの目が開く。
 そして僕と目が合った。馬乗りになって、乳房を揉む僕と。
「キャアアアアアアアアーッ!」

 公園に悲鳴が轟く。だが聞く人は誰もいない。
「くっ」
 甲高い悲鳴に頭がクラクラする。叫び続ける口を僕は自分の口で塞いだ。
「ん!」
 リリムの目が見開かれるのが間近に見えた。僕も自分の行動に驚いている。
 女の子にいきあんりキスするなんて。今までしたこともないのに。
 後になって、ああこれがファーストキスなんだなって思った。でも今は唇の味と柔らかさを楽しむ余裕なんてない。
「や、やだっ! 離して!」
 口を離すと、リリムが僕を押しのけようとする。でも僕の体はビクともしない。
妹にじゃれつかれたような力しか感じなかった。
 体の下で暴れるリリムの肩に手を回し、いきなり抱きついた。
「きゃっ」
 腕の中のリリムはマシュマロみたいに柔らかくて。彼女の長い耳元で僕は囁いた。
「どうした? 魔法使えよ」
「う、う〜」
 涙目でリリムが顔を真っ赤にする。どうやら昼間の戦闘で使い果たしたか知らないが、今は魔法は使えないらしい。
そして力は並の少女以下。
 この悪の魔法少女をどうするか……僕はもう決めていた。
「やだぁ……。離してよぉ」
 小さな牙の生えた口で訴える。さっきは噛みつかれなくてよかった。
 僕は一旦顔を挙げ、リリムを見下ろす。ベンチの上、僕に組み伏せられたピンクの髪の魔法少女。

 ちゅっ

 もう一度キスすると、リリムは今度はさっと顔を横に向けて口を離した。
「ふん」
 それならいい。
 僕は彼女のワンピースの肩に手をかけ、

 ビリリ

 一気に引き裂いた。
「きゃー!」
 ぷるるんと豊かな乳房がこぼれる。リリムは慌てて隠そうとするが、僕がその両手を押さえつけた。
「や、やだ……。こんな、人間なんかに……」
 ぎゅっと目を閉じて赤い顔で頭を振るリリム。ピンクのツインテールが揺れ、
僕の目と鼻を楽しませた。
「人間が、なんだって?」
「ま、魔法が使えれば……」
 でも今は使えない。
 僕は両手を押さえたまま、顔を豊かな乳房を近づけた.
「いい胸じゃないか」
 街灯だけの暗闇でもピンクに輝く乳首。僕はそこにちゅーとしゃぶりついた。
「イヤッ! イヤーッ!」
 ぶんぶんと身をよじらせ抵抗するのが感じられる。でも僕一人振りほどけない。
 ちゅうちゅうと乳首を吸うと、彼女の胸の震えがさらに強まった。
「いやっ! イヤアアァァァァ! お願い! お願いだからやめて! もう許して!」
 許して、だと?

 顔を上げ、真っ赤な涙目で叫ぶリリムに僕は告げた。
「昼間、幼稚園児と母親を襲ったな」
「は、はい……」
 くすんと涙声でリリムは応える。
「その時、許してって言われて、お前は助けたか?」
「そ、それは……ぐすっ」
 泣いてもダメ。
 僕は再び乳首口に含み、かりっと甘噛みした。
「やめて! やめてーっ!」
 ガクガクと胸が揺れ、僕の顎まで揺らす。
 そのまま乳首を噛んでぐいと引っ張った。
「ヤー! 痛い! 痛いですぅ!」
 ぱちっと離してやると、リリムははーと涙目で安堵した。
「はぁ。うぐっ。やぁ」
 涙声でひしゃぐリリムを見下ろし、僕は聞いてみる。
「なあ、お前」
「な、なんですかぁ?」
「家はどこにあるんだ?」
「お、お家は……魔界にありますぅ」
 魔界?
「お前……魔界から来たのか?」
「はいぃ。そうですぅ」
 なるほど。道理で羽が生えてたり、魔法が使えたりと、ちょっと人と違うわけだ。
「何しにきたんだ?」
「そ、それは……破壊と混乱をもたらし、この世界を征服して魔界の一部とするためですぅ」
 世界征服か。実に分かり易い。
「あのマジカル☆アリサはどうなんだ?」
「マ、マジカル☆アリサはこの世界の住人ですぅ。天界から来た魔法天使が魔法の力を授けたんですぅ」
 なるほど。基本設定は掴めた。
「ありがとう。大体分かった」
 リリムの長い耳に口を寄せ、ぱくっと甘噛み。
「ひゃぅっ」
 リリムの口から甘い吐息が漏れる。
「も、もう離してくださいぃ」
 そうはいかない。股間はぱんぱんに貼ってるんだから。これを沈めてもらわないと。
「わ、私の処女を無理矢理奪うと呪いがかけられてるんですぅ。それでもいんですかぁ?」
 涙目で訴えるピンクの魔法少女。呪い、ねぇ。
「お前、処女なのか?」
「は、はい。はじめてなんですぅ……。だから」
「それなら心配するな」
 耳に熱い息を吹きかけ、僕は続けた。
「僕もはじめてだから」
 そしてリリムを押さえていた手のうち片方をスカートの中に入れる。
「きゃー!」
 自由になった手をぶんぶん振り回すが、痛くも痒くもない。
 短いスカートの中に入れた手を、脚の付け根へと伸ばし、

 むにっ

 暖かい肉の感触が直接指に触れた。
「イヤーッ! イヤイヤイヤイヤアアアアアアァァァァーっ!」

 ああ、うるさい。
 もう片方も離して、僕はリリムの上から降り、ベンチから降りた。そしてすかさず両足首を押さえる。
「ヤー!」
 ばっと脚を開かせると、短いスカートの中がばっちり見えた。
「ほう」
 すらっと細く長い脚。なかなかの美脚。その付け根にはピンク肉の割れ目が息づいている。
毛は生えていない。その丸裸の女陰が丸見え。パンツはいてない。
「へー。まだ生えてないのか」
「やぁ! 見ないで! 見ないでぇ!!!」
 涙と長いツインテールを振り乱し、リリムが必死に叫ぶ。だが周囲を見渡しても誰もいない。
 よしよし。
 僕は片手を離すと、じゃーとチャックを開く。すぐに飛び出す僕の分身。
もう完全に勃起していた。
そしてすぐにまた両手で足首を押さえ、暴れる脚を開かせる。
「いやぁ! やめて! やめてよぉ! 許してえええええぇぇぇぇー!」
 ベンチの上でじばばた暴れ、涙を流して叫び続けるリリム。
 ああ、これだ。これが僕の望んだもの。泣き叫ぶ魔法少女を無惨に犯す。
「いくよ」
 開かせた脚に腰を挟ませ、スカートの中にいきり立つ怒張を突っ込む。先端にむにゅっと硬い肉の感触。

「イヤアアアアアアアアアアアァァァーっ!!!」

 ガッとリリムの瞳が絶望に見開かれる。
「ダメッ! 呪いがっ! 呪いがかかるのーっ!」
「ああ、いいよ」
 呪いでもなんでも引き受けよう。
 ぐっ、と腰を押し込むと、怒張の先端に触れる肉が割れ、ずるっと中に入っていった。
「いたああぁっ!」
 まだ乾いたままの膣肉を貫かれ、ばたばたとリリムの体が跳ねた。
「アアアアァァァァー!」
 僕はもう足首を離し、リリムをしっかりと抱きしめ、ただ奥へ奥へと突き進む。
 中はとっても狭くてきつくて、そして気持ちよくて。SEXがこんなに気持ちいいものだなんて予想もできなかった。
あっという間に頭が真っ白になり、ガンガンと自然に腰が動く。
「ひぐうぅ! ひぎいいいぃぃぃ!」
 体の下で泣き叫ぶリリムの顔が見える。必死に歯を食いしばり、それでも耐え切れない痛みで、僕にしがみついてきた。
「いたあああぁぁぁー! 痛いよぉ! ママぁ! ママアアアァァァーッ!」
 ばたつく脚が腰に絡みつき、さらに僕を締め付けた。僕もリリムを全力で抱きしめ、その細い体を全体で感じる。その中までも。
 一旦腰が引き、そしてまた進む。
「ひぎいいぃぃ!」
 膣肉が抉られ、リリムが腕の中で跳ねた。涎を垂らす口にキスし、僕の頭の中で白い爆発が起こる。
「ダメエエエエエェーッ!!!」
 断末魔の悲鳴を聞きながら、僕は果てた。悪の魔法少女の胎内で。
「ああ……アガアアアァーッ!」
 抱き合ったまま、結ばれたままベンチから転がり落ち、僕は背中を打つ。
その痛みもあまり気にならなかった。
 上にはリリムの熱い体温。そして僕ははじめての膣内射精に痺れていた。

「はぁ。ああぁ……」
 上から絶望の声と涙が落ちてくる。それで我に返った。
「ふー」
 リリムを押しのけると、ずぶっと萎えた肉棒が抜けた。
 立ち上がると、先端から汁をこぼす性器えおしまいチャックをしまう。
「あ、ああ……」
 リリムは長い髪を乱しうつ伏せになったまま、虚ろな目でただ泣いていた。
大きく開いた脚の付け根はぱっくり割れ、血と白濁液が流れ、太ももを汚している。
 へー。初めてにしてはずいぶん出たな。
「のろい……呪いがぁ……」
 うわ言のように呟く。

 !

 ドクンと心臓が跳ねる。
「が……あがあぁーっ!」
 体内からに激痛に一瞬で痺れ、僕は倒れた。目の前にはリリムの虚ろな瞳。
 これが……呪い?
 まあ、いいか。最後にいい思いができたから。
(ありさ)
 唯一の気がかりである妹のことを思いながら、僕の意識は奈落に落ちた。


「ご主人様。ご主人様」
 誰だ? 僕を揺り動かすのは?
「ありさ?」
 いや違う。ピンクの髪のツインテール。そして頭上にあるのは星空。
 はっと身を起こし、僕は瞬時に思い出していた。ああ、そうか。僕はリリムを犯して……。
「お目覚めですか? ご主人様」
「あ、ああ」と僕は返事して、
「ご主人様?」
「はい。ご主人様はリリムのご主人様です」
と言ったリリムは笑顔で、服には傷一つない。
「服は破いたのに?」
「あ、これですか? 魔法で治しました」
 便利だな魔法って。
 なぜかリリムは頬を染め、
「もう、ご主人様ったら。無理矢理リリムを奪うんだから」
 キャーと奇声を上げ、僕の肩をぽんぽん叩く。なんなんだこの違いは。
イヤーとかヤメテーとか泣いてたくせに。
 やれやれと立ち上がって僕は気付いた。視線が高い。それに夜だというのにはっきりと物が見える。
「あれ?」
 自分の手を見下ろしてさらに気付く。手が大きい。そして爪が異常に長い。
「なんじゃこりゃー!」
「ご主人様ですよ」
 ニコッと笑ってリリムも立ち上がる。
「ほら。これがご主人様のお姿です」
とリリムが指差す湖面には。
 大きな黒い翼、顔には角、黒い肌に大きな姿の悪魔が映っていた。
「なんじゃこりゃー!!!」
「ですから、呪いですよ」
「呪いって……お前の処女を奪った?」
「はい」

 大きく頷いて、リリムは説明する。
「もし人間が私の処女を無理矢理奪った場合、呪いがかかって悪魔になります。
そして私にも、その方に服従するように呪いがかかります。説明終わり」
 くるっと回転して上を指差すリリム。特に意味はないらしい。
「えーと。つまり僕は悪魔になって、リリムは僕の下僕ってこと?」
「はい!」
 リリムは僕の大きくなった胸に顔を預け、
「これからよろしくお願いしますね。ご主人様」
 言いながら胸に指を突きつけて回す。
「えーと。とりあえず」
 湖面に映った悪魔な自分に呆然としながら、
「元に戻れるのか?」
「姿だけなら簡単に変えられますよ」
 おお、そうか。とりあえず、元の姿に戻れと念じると、しゅるしゅると体が縮んで元の千巻 大和の姿に戻った。服も元通り、
「ほっ」と一安心する間もなく、
「でも中身は悪魔のままですから」
「うっ」
 リリムの言葉がぐさっと刺さる。これが魔法少女を犯した代償か。そのリリムが僕に腕を絡め、
「ご主人様のお名前はなんていうんですか?」
 そういや名前も言ってなかったな。名前も知らない男に処女を奪われるなんて考えて見たら酷い話だ。自分でしといてなんだけど。
「千巻 大和」
「わぁ。強そうで良い名前ですね」
 そうか?
「あー。これからどうすんだ?」
「それはもちろん。破壊と混乱をもたらして、この世界を魔界のものに!」
 腕を絡めながら、リリムがもう片手をぎゅっと握り締め、振り上げる。
「がんばろー。おー!」
 誰が頑張るか。悪魔になっても心までは渡さないぞ。いや強姦したばっかでアレだけど。
「で、人間に戻る方法はないの?」
「ありますよ」
 あるんかい。
「呪いですから。解呪すればいいんです」
 ふむふむ。リムーブカースか。
「でも私のお父様がかけた呪いですから。そう簡単には解けませんよ」
「リリムのお父さんて?」
「魔界を統治する魔王です」
 ぐはっ。そりゃあかん。ハードル高すぎ。ていうか、リリムは魔界のお姫様かい。
「で、でもでも。がんばって魔力を高めれば超えられるかもしれません」
「あー。魔力を高めるにはどうすればいいのかな?」
「簡単ですよ」
 ニコッと笑い、リリムは耳元で囁いた。
「魔力を持つ者−すなわち魔法少女を犯すんです」

 こうして僕の魔法少女を犯す戦いの日々がはじまる。

(おしまい)