エリスは目を覚ました。
 そして目を覚まさないほうが良かったと、彼女は僅かに思った。
 本能的に悟ったのだ。その場所が人間の世界ではないのだと。
 周りの全てが、どくんどくんと脈動している真っ赤な血管と肉の壁で、その光景が延々と続いているのだ。
 横たえているからだが触れている地面も、同じようにぐにっ、と生暖かく嫌な感触を返してくる。気持ち悪い場所。
(夢なら覚めてください……っ)
 気絶する前までの出来事を思い出し、エリスはか細く震えた。
 夢などではなく現実で、自分はこの場所に連れてこられたのだと嫌でも理解しざるを得ない状態だった。
 エリスは自分の身体の状態を確認した。
(……あれ、武器は残っています……)
 眠っている間に切除された物だと思っていたのに、相手は武器を持たせたままエリスを放置していたのだ。
(浅はかにも程があります)
 武器は月光閃華。防具は守護闘衣。
 この場所に居る存在が倒せないまでも、逃げに徹すれば逃げ切れる。何よりエリスが装着している守護闘衣が気絶している間に陵辱され尽くしたエリスの身体をほぼ完治させていた。
 それでも心は傷付いているのだが。しかしまだ死んでいない。エリスの心は一度砕けたが、それでも元の形に皹が入ったままでも戻ったのだ。
 生き残り闘うだけの力があるのだ、ならば走り続けるのが普通だろう。
 黒いドレスを翻し、エリスは真っ直ぐと走り出した。

 そして一時間走り続けた。

 先は見えない。無限の肉の坑道が延々と続いている。

「はぁっ、はぁっ……なに、これ、終わりが見えない」
 走り続けて息が上がり、一息つけるためにエリスは膝に手を付いて荒く息をする。
 敵が出てくるとばかり思っていたのに、敵どころか蟲一匹すらいない。
「敵の気配はあるんですけど……」
 
 どくんっ、と周りが強く脈動した。

『おーきてーたのかーい、びっくりー』
「え!? だれ!?」
 身構えて右手と左手に月光閃華の光を集束させる。いつでも放てるように光は高速で回転している。場合によってはこの状態で殴り飛ばし切り裂く事も可能。剣の形にでも出来る。扱いなれればこれ以上ないほど汎用性の高い信頼できる武器は無い。
『ここだよー』
 声は聞こえるが周りを見ても誰も居ない。声は回り全部から聞こえてくる。狭い肉壁で反響しているのだろう。
 声は無邪気な子供のような声に聞こえる。間延びしていて恐ろしい響きを含んでいるが。
「どこですか……っ!」
『わからないー?』
 声は四方から聞こえてくる。 
 その全てから。
 エリスの脳裏を微かに最悪の状況が考え付く。
「ま、さか……ここが、あなた……?」



『あたりー。ぼくのおなかのなかー』
 状況を認識した後のエリスの動きは速かった。両手に絡めた光を使って、連続で打ち出したのだ。肉壁に向かい……。
『いたいいたいいたいいたい、いたいってば』
 文句を言う魔族を無視して、エリスは攻撃を止めることなく打ち続ける。高速で発射される光の連射は、その僅かにでも肉壁を打ち抜くことが出来ず、魔力だけが無意味に霧散して行く。
(なんで、なんでなんで……っ!)
『むーだーだーよー。いたいけど、それだけー。きみは、ここでずっともだえるんだー』
 言葉を無視してエリスは諦めず光を打ち続ける。その光の輝きに反して、エリスの瞳から急速に光が失われて行く。絶望と言う名前の闇に色褪せて行く。
「はぁっはぁっ、はぁッッ!」
 そしてそんな魔力の使い方をすれば、其処が尽きるのは直ぐだ。突然、エリスの身体からブツンっと何かが切れたように魔力が尽きる。
 同時に体力も尽きたのか、エリスはその場所にへたり込んでしまった。
 両手を前に落とし、身体を必死に支える。
『おわったー? おわったねー?』
「く……っ」
 何も出来なくなった自分にエリスは悔しげな顔をする。
『じゃあ、ぼくのばんー』
「……え? ひゃあっ!?」
 尻餅をついたままの足を絡め取られ、座ったまま拘束される。気持ち悪い感触が押さえつけられた両足を小ぶりなお尻にしっかりと感じられる。
「なにを、んくぅうぅっ、ああっ、やああっ! いやぁぁあああぁぁ!!?」
 動けないお尻の下、蠢く『なにか』にエリスは悲鳴を上げた。
 動くそれはエリスの秘所をゆっくりと何度も舐め上げる。 
『おいしーねー』
 無邪気な声の残虐さに、エリスの顔が青ざめる。
 気絶する前に行なわれた暴行が、もう一度行なわれると言う恐怖に。
「い、いや、止めて下さいッ! 離してお願い!」
『いーやー』
 あっさりと言われた。



 エリスはその場所から逃げようと、両手に力を篭めて下半身を肉床から引き離そうとするが、びくともしなかった。
「んっ、くっ、ひゃうぅう……っ!」
 そんな中着実にエリスの秘所は舐め上げられ、その感触にエリスの身体は火照り始めていた。
「んあッ! ぁぁあッ! はくぅぅうッ! やめ、や、やああっぁあああっ」 
 髪の毛を振り乱し、執拗な愛撫にエリスは悲鳴を上げ続ける。
『おくちー』   
「うぐぐぅう!?!?!?」
 突然天井から伸びてきたビチビチと波打つ触手が、エリスの悲鳴をあげている口内に打ち込まれた。
 目を見開いて突然の事に驚き、それから逃れようと顔を振るが逃れられない。
 秘所はその間もなで上げられ続ける。幼い縦筋が、少しずつ開き愛液が流れ始めていた。
 どくっ、どくどくっ!
「んっぐぐぐうぐっ! ぷああ、あ、やぁああッ」
 口の中に流し込まれる白濁液。吐き出し終えた触手は用が終ったとばかりに口から抜ける。
『むねー、ちくびー』
 先ほどと同じように宣言され、突然左右の壁から現れた、口がついている触手がエリスの守護闘衣の裾から入り込み平たい胸に喰らい付いた。
「んんんぁあああああっ、や、や、やっ、ひやぁああっ! 突かないで、つつかないでぇッ!」
 両手で払おうとしたが、床に付いていた手はしっかりと床の触手に拘束されていた。   
 エリスの両方の乳房を加えこんだ触手は、その口の中で乳房を嘗め回す。中央から尖った触手が、エリスの乳首の先を突き刺してゆっくりと中に入ってくる。
「きゃああぁあぁああああッ!! んぐっ、ぎ、ひ、ぐ、ああ……っ、いたあああぁああああッ!?」
 やわやわと全体をもみ上げながら、中央の乳首は激しい痛みが突きつけられる。
『なか、あったかいなー。もっとはいるねー』
 情け容赦ない宣言が下された後、エリスの乳首の先には、複数の細い触手が突きつけられる。
「や、やめ……いれないでぇぇぇぇええッ! んッ、く……ひぎいいいぃぃぃぃッ! いやあッ! いやあぁぁぁーーーーッ!!」
『だすよー』
「……っ!!?? ふぁっ、やあぁっ、駄目ですそんなのッッ、絶対だめぇーーーーーッ!」
 必死に逃げようとするが、全身を拘束されていて動けるはずもなく、容赦なくエリスの胸に熱い感触が注ぎ込まれる。
「あつぅうぅぅぅッ! ぐ、ひぐッ、ん、くぁあああぁぁぁぁッ!」
 全身に痺れるような感触が走り、意識が朦朧とし始める。
 乳房を包み乳首に入り込んだままの触手は、そのままエリスの胸を楽しみ続けている。 
 荒い息をしながら俯くエリスの顔が、突然上を向いて目を見開いた。
 エリスの秘所に、太い触手が突きつけられていたのだ。その大きさは不死者の物よりも一回り大きい。


『いまからこれが、はいるからねー』
「そ、そんなの、入りませんッ!」
『いれるー。はいらなくて、いれるー』
「裂けますっ、避けてしまう……っ、だめ、だめだめやだぁぁああっ! あっ、あっ、うっ、はあぁああぁああーーーーっ!」
 ず、ず、ず、と飲み込まれていく触手。縦筋でしかないエリスの秘所は、暴力的な太さを持つ触手に引裂かれるように開いている。
「ああッ! ああッ!? ひぃッ! そんな……ッ! そんなぁぁっ!? むり、なのにぃぃいぃッ! やああああぁあああっ!」
 機械のように確実に無理やりエリスの中を突き進んで行く。
 そして子宮口を突いて、一度はその動きを止めた。
「ん、ぐ、……がっ、く……」
 全身を震わせて、激痛に耐えるエリスに、更なる激痛が訪れる。奥に入れば戻るのだ。当然の事である。
「んぐぁぁあああッ、ひぐッ、いぎっ、あぎっ、うわあああああっ! こわ、壊れる壊れるぅぅぅッ!!」
『だいじょうぶ。こわれたときはこわれたとき』
「そんなのやだぁああああっぁぁああッ! ゆるして、ゆるしてぇッッ!」 
 絶望的な宣言にエリスは大粒の涙を流して懇願する。
『いーやー』
「んぁあああッ、くひ、なんでも、なんでもしますうぐッ! いたい、痛いんですッ! んぐぅうッ!? おく、駄目、もうはいれないですからぁああああッ!!」
 突然ストロークが突き進みだけに変化し、エリスの子宮口をゆっくりと開いて行く。
「ひくぅうぅうあああああああッ! 壊れてしまうんですッ、そんなことしたら、死んで、しま、うくああああッ!!?!?」
『だいじょうぶ。しんだときはしんだとき』
「は、ひ、……あ、……ひやああああああアッ!?」 
 脱出不可能な状況に、エリスの目から光が一気に削られて行く。
 触手はエリスの子宮に入り込むべく、腰に太い触手を巻きつけて動けなくする。
「あぎっ、ああッ! ふあぁぁッッ! ひぃぃぃっ!!?」
 どっ、どっ、どっ、と体内で突き進もうとする触手の感触が嫌でも伝わってくる。
「あくぅうッ! ひぃぃッ!? いやああっ! いやぁあッ!! ふあぁぁ!!」
(こわれる、死ぬ、ここで死んじゃう……っ)
 逃れる術はなく、そして魔族は次の宣言を下す。



『あぬす〜』
「うぐっ!? そこ、や、だめ、あ、ああ、あ、ぎああああああああッ! うはあぁぁーーッッ!!」 
 一気に滑り込んでくる触手。秘所に入り込んでいるモノと同等の太さで、互いの動きをずらしてエリスに激悦を与えてくる。
 エリスは壊れたように首を振り回し、激痛から逃れる為に身体を動かす。
『つぎはみみー』
「ひっ!?」
 聞こえてきたのはそんな言葉。意味が理解できなかった次の瞬間、正確に魔族の触手はエリスの両耳に入り込んできた。
 大量の水が流れ込んできたみたいな音が鳴り響き、次の瞬間エリスの頭に直接激痛が送り込まれてきた。
「あああああああああああああッ!!」
 耳の鼓膜を突き破り、
「ひぎぅぅッ!?」
 更におくに突き進み、
「いぎっああああッッ!?」
 三半規管すら蹂躙して行く。
『あったかいなー。おねーちゃんのなかあったかいなー。きもちいいから、もっとうごかすね?』
 そういって、秘所、アナル、乳首、耳に差し込まれた触手が同時に波打った。
「う――――あ、ひああぁああぁあああぁああッ、いぎぁああっ、やめぇぇぇぇッ! わた、わたしこわれぇえぇぇぇえええッ!」
 子宮口は既に侵略され、触手がその場所でトグロを巻いた。
「んくグあああああああッ、やあああ、おなか、おなかこわれるぅぅぅッ! 裂ける、さけちゃうのぉぉッ!」
 まるで妊婦のように膨らんだ腹部は、おおよそ彼女のよな年齢の幼い少女がなる状態ではない。背徳的な風景だった。
 触手が動く度に、エリスの膨らんだお腹は動き、内側から突き破らんばかりだった。 
「ああぐうぅッ! あうッ!? はうッ!? はぁああぁーーーーッ!」
(こわされる、ころされる、しんでしまうっ!!!)
「たす、たすけ、おねがい、たすけてぇええッ! ――――ひっ!」
 もう入るはずも無い秘所に、新たな触手が突きつけられている感触。
『もうちょっとはいりそうだよね?』
 そんな常識外れの言葉が聞こえた。
「や、だ、うそですよ、ね? だって、も……はいら、ぎ、あ、ひあああぁあ、ああ、やだぁああっ、こんなの、こんなのいくらなんでもぉッ!」
 ぐ、ぐ、ぐ、と容赦なく入り込もうとする。 
『どこまでもつかなぁ〜』
「そんなのためしちゃやぁああああああッ!! うあッ、あぎっ、ひがあッ! いやああーーーーッ! 助けて助けてッ、お母様ぁっ、お父様っ、アリスッ……!!」
 助ける呼び声は誰にも届かず、無意味に魔族の腹の中で消え去って行く。 
 より激しく脈動する触手。エリスを破壊するギリギリのラインを楽しんでいるかのようだ。


 そして更なる激痛がエリスを襲う。
 不意に感じた、胸の奥が詰る感触、
「な、に、ぎいぅッ!」
『おくちー』
 その宣言は先ほども聞いた。でも外からは一向に訪れない。
「あ、あ、まさ、か……っ! が、う、ぐ、うぼぼぼあおあおばッ!?」
 眼の前に突然現れる触手、エリスの口から飛び出したそれは、エリスの顔を眺めるように先端を振り返らせた。
(おなか、ぜんぶ、つらぬかれ……うそ、だ、やだ、なんで、こんな、なんでこんなことになって……)
「うぐうぐ、ぐぐぐぐあああうぐがうぐあうぐあううあっ!?」
 そして出てきたときの速度と同じく、触手はエリスの口内へ消えて行く。
「あっぐあうあうああッ! はっ、はっ、ひ、や、もうださなうぐぐぐぐあううあうあああうッあああああッ!?」
 また飛び出してくる。
 その繰り返し。
 出てくるたびにエリスから、力が失われて行く。
 確実に。
 死ぬ。そう確信した。自分はこの地獄から抜け出す手段もなく、ただ魔族に殺されるのだと。
『だすよー』
「うぐぐっ!? あくぅっ、やだ、やだやだッ、いまだされたら私、私ぃぃぃッ!!」
 魔族はやめてはくれない。
「ああーーーあーああああーーあッ!!? あつ、熱いひいぃぃいッ、あ、ぎっ、やけ、やけるうああくぅぅあああッッ!!?」
 全身、内も外も触手に溢れ、その全てが一気に白濁液を吐き出したのだ。
「あ――――、ぎ……あ、……ひ、う……」
 全身が弾き飛ばされた感触に、エリスは眼の前が真白になる。
 そして、触手が全て勢い良く抜き去られ、エリスの穴という穴から白濁液を吐き出させた。
 肉床に放置されるエリス。
 終った。そして死ぬ、もう殺される。エリスはそう確信した。 

 しかし、次の言葉で死ぬということよりも恐ろしい事がこの世にはあると、エリスは知った。

『つぎはねー、あいつらのあいてー』

「ひ、あ……あ?」
 力無く倒れていたエリスを、触手は立たせて肉の壁に拘束する。まるで空気椅子に座っているような体勢にさせられ、手首、足首、腰と、首をしっかりと拘束された。
「な、にが……?」
『ほら、もうすぐくるよー。おねーちゃん、もっとたのしめるから〜』
「もう、やめて、ください……おねがい、だから……」
『だーめー』
 わさ、わさわさわさ……。
 そんな音が左右から聞こえた。白濁液の詰った耳でも、聞き取れる音だ。力ない目線を向けると、黒い物体がこちらに進んできていた。
(なに、あれ……なに、なんなんですか……っ!?)
 黒い物体は一つではなかった。大量にあるためにわからなかったのだ。
 物体は一つではなく団体。集合体だった。
 近くに来るにつれ、その全容がハッキリしてくる。




 蟲。

 エリスが見たものは、何千匹もの蟲だった。
「あぁぁ、ぁああ、うそ、やだっ! あんの、やあぁあっ! 蟲やだああぁあ嗚呼あっ!」
 もともと幼いエリスが、更に幼く幼児退行したように悲鳴を上げる。
 もっとも早くにエリスの身体の張り付いたのは、羽のある蟲だ。人間の世界ではいないような、大きな拳大の蟲。 
 それがエリスの頬に張り付いた。
「ひきゃあああぁああああああッ!?」
 もともと蟲が苦手なエリスだ、そんな大きく気持ちの悪い物体が突然顔に張り付けば、叫ぶ以外にどうしようもない。
 蜂にも似たその蟲は、その針をエリスの首に打ち込んだ。
「いたぁあああッ! いぎ、あああっ!」
 だが、その場所から突然熱い感触が広がる。
『それはとってもきもちよくなれるどくをもったむしー』
 ご丁寧に解説してくれる魔族の言葉も、今のエリスの耳には届かない。
 全身に産まれた熱に、身体を奮わせる。
「やっ、やあぁあああああッ、昇ってこないでやだ、だめ、やだああッ!!」
 次に張り付いたのは、足元から芋虫のような蟲。良く見れば細く硬そうな足が無数についている。
 それがエリスの足を素早く登り、その秘所にもぐりこんだ。
「ひぐうがああああッ!!? 蟲が、むしが、やあああっ! なかに、汚い汚いきたなああああぁぁああぁぁあッ!」
 首を振って泣き叫んでいるエリスに、更に蟲が飛びつく。もう何か確認すら出来なかった。
 秘所にもぐりこむもの、アナルに入り込むもの、口の中に入り込むもの、エリスの視界は無数の蟲に閉ざされる。
「ううあああっ、はひぃ! あいぎっ!」
 膣口に一番始めに入った蟲は、その硬い足を動かしエリスの中を蹂躙する。子宮口に体全部を入り込ませて、中でグルグルと周り、時折外に出てきてエリスの腰を振るわせる。
 口に入ってきたものは、胃の中にまで入り込む。
 地獄以外の何ものでもなかった。
「あ、う……ぎ、は、あううんッ」
 だが、先ほど暴力に近い陵辱と違い、蟲たちの動きは優しい物だった。
 無数の舌に、全身を内から外から舐め上げられる感触に、エリスは違う感触が芽生え始めていた。
 一番初めに撃たれた媚薬もその効力を発揮していたのだろう。
「うあああっ、ん、ひあああんんッ! あ、は、っ、やああっ! そんなそん、ああ、んああああーーーーーッ!」
 顔を火照らせて、エリスは生まれて初めての絶頂を感じた。
 痙攣させた身体から、更に愛液を分泌させようと、蟲の動きが更に活発になる。
「にゃあああああっ、ああ、やあああっ、んあああ、なに、なにこれぇぇぇえええっ! ふ、くああああっ!」
 無理やり押し上げられる連続絶頂。蟲が少しエリスの肌を引っ掻くだけで、絶頂するのだ。周りには千を越える蟲が存在している。
「もう、や、やめてぇぇえええっ! 限界、やだ、もうだめなのぉっ! しぬの、しんじゃうのっああああああッ!!」
 蟲に懇願しても、彼らに意思疎通は出来ず、ただ無常にエリスの身体を蹂躙するのみだった。
「ああっ、ああアッ! んんっ、ああああぁうあう、、あはいいああああウウッッ! あああ――――――――ッ!!!」

 エリスには結局、叫ぶことしか出来なかった……。