透の気持ちは、葵への同情へと大きく傾いた。
自分と似た境遇の少女が選んだ、自分では思いもしなかった、自ら死を選ぶという選択肢。透もかつては普通の人間だった。自分のことばかり考えて生きていたわけではないはずなのに。自分よりずっと小さなこの少女は、人を傷つけることを拒否し、自らの命を捨てようというのだ。透のどこか深いところに眠っていた、僅かな人間の心に葵の思いが届いた。
「いいだろう。お前がそう望むのなら、俺がお前に死を与えてやろう。」
葵は顔をあげ、透を見つめた。その瞳は輝き、感謝に満ちた表情をしている。
(自分の死が確定したと言うのに、こんな表情が出来るのか。)
透は驚いていた。一体この小柄な少女の何処にそんな強さがあると言うのか。だが、透は自分に言い聞かせる。流されるな。自分はこの女を犯すだけだ。そして、その能力ごと魔力を奪い、魔法少女を犯すための糧とするのだ。
「覚悟しておけ、俺は全力でお前を犯す。お前は魔力を枯渇させて苦しみの中で死んでいくんだ。」
自分の覚悟を促すように、透は厳しい目つきで、口調で葵に言い放つ。
葵は一瞬怯えたような表情を見せながらも、気丈に頷いて見せた。

「お前、俺の腕になれ。」
透はそばにいた触手を持つ魔族に話しかけた。透がその魔族に左手を当てると、魔族は透の腕の中へと吸い込まれた。
葵は不思議そうにそれを見ている。透は教えてやった。
「すぐに分かるさ。身をもってな。」
透はその左手を葵に向かって差し出す。すると、その手は先程の魔族が持っていたような触手へと姿を変えた。
その触手は勢いよく葵の体にまとわりついた。強い力で葵を締め付ける。
「ぐううううぅぅぅぅっっっ…」
あまりの痛みに葵は呻いた。体中の骨が軋むようだ。本当に透は容赦をしていない。
透は触手を使い、葵を思い切り床へと叩きつけた。
「あああああぁぁぁぁっ!!!!」
大きな音を立てて床に衝突した葵は一度大きく跳ね、ぐったりと倒れた。
透はその葵に向かって、大きな火の玉を投げつけた。
「ぎゃああああああぁぁぁぁぁっ!!!!うあああああぁぁぁぁぁぁっっ!!!!」
体が焼け焦げる匂いが辺りに立ち込める。炎が止んだとき、葵の服は全て焼け落ち、体はただれていたが、すぐに綺麗な肌へと戻る。魔力が驚異的な勢いでその体を回復しているのだ。ヴァイスの魔力の呪いによって。
「はあぁぁぁっ!!はぁぁぁっ!!!何で…、私を犯すんじゃないの…?何でこんなこと…っ」
「なに、その前の簡単なウォーミングアップだ。もう少し付き合ってもらおうか。」
透は嘘を吐く。葵の力を打ち破った上で、魔力を全て奪い取らなければならないのだ。そのためにはリスクを負わない方法で、出来るだけその魔力を弱めておく必要があった。だから葵を傷つけなければならない。傷つけ、傷つけ、そして回復によって魔力を消費させるのだ。
透はもう全裸となっている葵の足を触手で掴み、大きく振りかぶってから地面に叩きつける。
「があぁぁぁっ!!!!」
顔から床に衝突した葵は、鼻から血を滴らせる。
「ぎゃあああぁっ!!!!ぎいぃぃぃ!!!!かはぁぁっっ!!!!」
そのまま何度も何度も葵は床に叩きつけられた。そのたびに、普通の人間ならば致命傷であろう傷を負い、そしてそれを魔力がすぐさま回復した。
それを五分は続けただろうか、何度も傷だらけになった葵の体は、すぐにまた綺麗な体へと戻っていく。
「こんなものか…」
透は呟いた。葵は魔力を大きく喪失し、その倦怠感と痛みで息も絶え絶えに床に這いつくばっていた。
「本番はこれからだぞ。覚悟はできてるんだろう?」
透は残酷な言葉を葵へと浴びせた。葵の望む死の代償はこんなものでは済まない。

透は触手で葵を持ち上げた。両手を頭の上で拘束して、吊るす。葵の幼く、かつ成熟し始めたその体がありのまま晒された。
こんな少女を自分は犯し、壊し、殺そうとしている。魔族を従え、もっと幼い少女を何度も犯そうとしているのにもかかわらず、透は突如自らの中に芽生えた同情の念と罪悪感に戸惑っていた。だからこそ、それを打ち消すかのように葵を残酷なまでに責め立てるのだ。冷酷に、これからも魔法少女を犯し、その魔力を貪らなければいけない。そのためには罪悪感など感じてはいられないのだ。むしろ、その背徳感に酔わなければならない。
透は人間のままの右手で葵の左胸を強く鷲掴みにした。指が食い込み、血が滴る。
「うああああぁぁっ!!!」
葵は刺すような痛みに顔をしかめる。
「無駄に大きな胸だ。これで、幾重もの魔族を誘い、殺めてきたわけだ。」
透は言葉で葵を辱める。葵は苦しげに俯いた。
「そんなんじゃ、ない…っ…私は…誘ってなんか…。やあああぁっ!!!」
透は指を食い込ませたままその胸を大きく揺さぶる。こね回し、引っ張り、押しつぶした。
「お前がなんと言おうと、魔族はお前の体に誘われたはずだ。 幼いくせに、淫らなお前の体にな。」
「ううぅぅっ!!くあぁっ!!い、い、痛…っ!!!」
葵は痛みと羞恥心で顔を紅く染めながら悶える。
透は一度手を離すと、今度はその胸の先に位置する、小さな桃色の突起を思い切り摘み、捻った。
「あああああああっっっっ!!!!痛い痛い痛い痛いぃぃぃっ!!!!」
そのまま千切れ、もがれてしまうのではないかという恐怖が葵を襲う。実際、乳首の根元は裂け、血が滲んでいた。
透は気にせず逆の方向へと捻る。
「うあああぁぁぁっ!!!!がああああっ!!!やめ…やめて…っぎゃあああああっ!!!」
透は爪の先を乳首に突き刺した。いまや魔族のように鋭く尖った爪は、葵の小さな乳首を貫く。葵は痛みで足をバタつかせる。ショックのせいかその内腿を生ぬるい液体が滴っていた。

「うぁっ…」
透が葵の乳首から爪を引き抜くと、その痛みに葵は小さく声を上げた。
透は葵から少し離れると、沢山の触手を葵の体に絡ませた。
「ひああっ!!!ううううぁぁっ!!痛いいいいぃぃぃぃっ!!!」
いくつかの触手が葵の胸を絞るように強烈に締め上げる。その胸はやわらかく幾重にも形を変えながら、葵に刺激を伝えた。
「くあああぁっ!!!!」
また別の触手が両胸の乳首に噛み付き、引っ張る。葵の両胸は多くの触手に覆われ、ほとんど見えないほどになっていた。
「んっ!!!むううぅぅぅぅっっ!!!」
また別の触手が、葵の口内へと侵入した。先程の魔族と異なり、そのサイズがは巨大で、葵の喉を強く圧迫した。
「おごぉぉっ、うぐぅうぁあああっっ!!!」
どう考えても狭すぎる喉へと強引に割り入ろうとする触手。葵はその強烈な痛みに大きく呻く。一方、葵の秘所にも触手は迫っていた。他のものよりも一際大きく、ごつごつとした表皮に覆われている。それは躊躇い無く葵の秘所へと思い切り突入した。
「ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙っっっ!!!!!!」
葵は喉に入り込む触手のせいで声にならない声で、それでも目一杯に叫んだ。葵の膣壁は触手の硬い表皮でずたずたに引き裂かれ、ぼたぼたと血が垂れ流れている。

葵の意識は途切れかけていた。目は虚ろにどこか遠くを見ている。葵に対して絶え間なく、凄まじい責めをする触手はしかし、精を吐き出すことはなかった。
透はその魔力を存分に蓄えていた。最後の時に一度に放出するのだ。そうでなければ、葵の力を打ち破ることは出来ない。
一度でも精が吐き出され、潤滑油としての働きをすれば、葵の痛みも少しはマシだったかもしれない。
「ん゙むううぅぅぅうっ!!!!ごげぇぇぇええええっっっ!!!!」
しかし、それはなく、葵の膣壁を容赦なく削り取る触手は、葵の回復も追いつかないほどに葵を傷つけていた。その傷口から溢れ出す出血だけでは、潤滑油の役割は十分に果たせない。胸へ、乳首へと噛み付いた触手も、常にその歯を食い込ませているため、血はいつまでも流れ続け、葵の胸は真紅に染まっていた。
そして、触手は最後の仕上げとばかりに、葵のアナルへと近づいた。
「んむっ!!!むぁぁぁぁっっ!!!!むぁぁぁぁぁっっ!!!!!」
葵は何か叫んでいるが、言葉にはならない。だが、その表情から相当な恐怖が読み取れる。
触手は葵のアナルへと割り入った。その触手は膣壁を抉る触手同様の形をしている。
「うああああああああああああああああああああっっっっ!!!!!」
とたん、葵の喉を責めていた触手が何を思ったのかその身を引いた。
葵は自由になったその喉から、ゴリゴリと腸壁を抉られる痛みを叫びに変えて思い切り吐き出した。
「うがああああぁぁぁあああっっっ!!!!ぎゃあああああああぁぁぁぁあ゙あ゙っっっ!!!!!」
葵は前と後ろの両方の穴から触手を突き入れられ、中を抉られ、血を流していた。
そして、止めとばかりに、アナルへと入り込んでいた触手がさらに奥へと突き進む。
「あがああああああぁぁぁぁぁ!!!ぎぃああぁぁぁぁぁああああああああ゙あ゙っっっ!!!!」
葵の中を上へ上へと強引に突き進む触手に葵は体を貫かれる痛みを感じた。
(何…これ以上何を…?ま、まさか。まさかまさかまさかっ!!!)
葵のおぞましい想像は、不幸にも当たっていた。触手はなおも上へ上へと昇っていく。一瞬、葵を凄まじい吐き気が襲い、次の瞬間、触手が葵の口から勢いよく飛び出した。
「っっっっっっっっっっ!!!!!!!!」
その触手に喉をズタズタに引き裂かれた葵はもう声を上げることもろくに出来なかった。ただその痛みに気を失いそうになり、その恐ろしさに心は逃避を求めていた。

葵を襲う触手たちは、なおもその勢いを緩めはしない。胸を、秘所を、そして尻から口までを貫き、蹂躙する。葵を貫く触手はその体の中を行き来し、葵の体をボロボロに引き裂いていく。
葵の目はもう何も見えていなかった。半分白目をむき、涙がボロボロと流れ落ちていた。
そして、ついにこの陵辱の終わりのときがやって来る。
唐突に触手たちはその動きを止めた。葵を貫き口からその先端を覗かせていた触手は、葵の喉元までその身を引いた。透はその左手にありったけの魔力を詰め込んだ。この魔力を放てば、ほとんど空になってしまうだろう。
一体何故、自分はここまでするのだ、という疑問が頭をよぎるが、今はそれを考えている余裕など無い。その魔力を触手の精へと変え、思い切り葵へ向けて放出した。
(あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっっっ!!!!!)
もう声を上げられない葵は、心の中で絶叫した。
爆発が起きた。
全ての触手からものすごい勢いで白濁液が吐き出される。腕を拘束していた触手から吐き出されたものは、葵の全身を穢した。胸を責めていた触手からのものは、葵の胸や腹を真っ白に塗りつぶした。葵の周囲を漂っていた触手は、葵の背中を、腕を、足を、肩を、首を、顔を白濁液まみれにした。葵の秘所を抉っていた触手から吐き出されたものは、葵の子宮を限界まで膨張させ、葵の腹はありえないほどに膨らませた。そして、葵を貫いていた触手から吐き出されたものは、葵の喉を通り、葵の口からホースが水をまくように噴出した。
葵の魔力をかき消す力と、透の魔力がせめぎ合う。しかし、葵の力は打ち砕かれた。一度、葵のからだがビクンと大きく跳ねる。葵を恐ろしいまでの喪失感が襲った。魔力だけではない。命そのものを奪われるその感覚に葵は恐怖と共に安堵した。
触手は葵を貫くもの以外、その身を引いた。吊られていた力を失った葵の体はズルズルと、ゆっくりとその触手を伝い降りてくる。地面にその尻を突いたとき、触手は勢いよく引き抜かれた。葵の内臓の傷から溢れ、触手にこびり付いた血が飛び、ピッと床に血飛沫の曲線を描く。
そのままくず折れた葵の体は真っ白な精液に包まれ、その股間と肛門からは、血と精液が混じりあい、暗いピンク色をした液体がドロドロと流れていた。
こうして、葵はその短い一生を終えた。

透は葵の魔力、そしてその能力を自分のものとしていた。自分の魔力は失ったため魔力の全体量は減っているのだが、それで得た能力は失った魔力よりも価値が高いはずだ。
しかし、いま透を包んでいるのは達成感でも、万能感でもなく、喪失感だった。
もう動きはしない、ボロボロで精液まみれになった葵の亡骸。その顔を見つめる。直前までその痛みに叫び、歪んでいたはずのその顔は、不思議なほど安らかな顔に包まれていた。自ら望んだ死、それが達成されたからなのか。
透は酷く動揺していた。自分は一体何をしているのだ。生にしがみ付き、自らの欲望のままに人を襲う。魔法少女を襲う。一体何故自分はこんな存在になってしまったのか。
ずっと、闇の魔法使いになってしまったからだ、そう信じていた。しかし、目の前で死んだ少女は闇の魔法使いになっても、人の心を失ってはいなかった。
では何故か。あの時、ヴァイスに魔力を奪われたあの時、本能のままに襲い掛かり、魔力を奪って殺した女性。あれが全ての始まりだったのか。人を殺したことでもう戻れなくなってしまったのか。
もう取り返しはつかない。でもせめて、自分に出来ることは…。
透は今手に入れたその力を思い切り爆発させた。廃工場を白い光が満たす。
光が止んだとき、そこにいた魔族は全て消え去っていた。
そして透は、静かに自らの胸に手を当てる。そこから放たれた魔力が透の心臓を貫き、透自身の魔力を粉砕した。透の体は力を失い、倒れた。無惨に横たわる葵の亡骸に寄り添うように。
透は最後に人間であったころの心を少しだけ取り戻し、そして死んでいった。