透は満足していた。ついに魔法少女からその魔力を奪うことに成功したのだ。
透が闇の魔法使いとなってから1ヶ月が過ぎていた。低級の魔族と契約し、闇夜に紛れ人を襲わせることで、少しずつその魔力を蓄えていた。魔族との契約とは、自らの魔力を魔族に提供することでその魔族を使役すると言うものである。それにより、一時的に契約者と魔族の魔力はリンクする。魔族が人を襲い、奪った魔力の一部は契約者へと自動的に流れ込むのだ。そして先程、魔族がカザミを襲ったことにより奪った魔力の一部が透のものとなっていた。
これまで何体かの魔族が魔法少女と戦闘になっていたが、いずれも敗れていた。普段は低級の魔族を複数街に放ち、人を襲っていたのだが、そのような魔族では魔法少女には太刀打ち出来ないようだった。そこで、透は一体の強力な魔族を送りこむことで、魔法少女を確実に倒そうと画策した。しかし、それさえも敗れてしまった。そのことでそれまで蓄えた魔力は大きく失われた。
次の日も同様に強力な魔族を送り込んだのは賭けだった。前日の戦いで消耗しているであろう魔法少女を倒すことは困難ではないはずだったが、万一そこで敗北すれば、透の魔力はほとんど底をついてしまっていただろう。しかし見事魔法少女を打ち倒し、その魔力を自分のものとすることが出来た。その量・質共に普通の人間とは比較にならないほどのものだった。透は魔法少女の魔力を知ってしまった。もう普通の人間では満足できないだろう。透は魔法少女を襲うことに悦びを感じ始める。とうに罪悪感など微塵も感じなくなっていた。

杏はカナタに協力の意思を伝えた。葵を救うため、そう固く決意したのだ。
「ありがとうございます。本当に…。」
カナタは杏の手をとりつぶやく。これで少し敵と戦いやすくなる。姉の負担を減らすことが出来るのだ。その時、ガタッという音がした。2人が音のした方向をを見るとそこにはカザミが立っていた。その姿は裸にバスタオルを巻いただけのもので、いまだ足元は覚束ないようだった。
「お姉ちゃん!まだだめだよ。」
カナタはカザミに駆け寄り、その体を支える。
「その子のこと、あたし抜きで決められたら困るからね…。」
カザミは支えられながら、ソファに腰掛けた。カザミは辛そうな表情で、しかし真っ直ぐに杏の目を見つめた。
「本当にあたし達に協力するつもりなの?
 さっきのあたしを見たでしょう?あんなことは日常茶飯事なのよ。」
強い調子で杏に問いかける。
杏は一瞬顔を伏せた。その恐怖を忘れたわけではない。しかし、自分に出来ることがあるならやらなければならないという想いは強かった。記憶を消され、何もなかったかのように普段の生活に戻ることは出来ない。
「もう決めたんだ。私も戦う。きっと私の力はそのためにあるんだ。」
カザミを見つめ返し、きっぱりと告げる。それは自らに言い聞かせる言葉でもあった。
カザミはしばらく杏を見つめ、一度目を閉じた。そしてその目を開き、言う。
「わかった。ちゃんと覚悟が決まってるならいいんだ。
 仲間が増えるのはありがたいよ。よろしくね。」
カザミは杏に手を差し出す。杏はその手を取り、強く握り締めた。
その様子を見守っていたカナタは、
「ほら、お姉ちゃん。もう一度休まないと。自分の体は大切にしてよ。」
そう言い、カザミをもう一度何処かへと連れて行く。
その日から、杏の魔法少女としての生活が、戦いが始まった。

杏は自分の家へは帰れなくなった。
魔法少女としての戦いをするならば、普段の生活との両立は出来ない。
だから今は一日中をカザミたちの家で過ごしていた。この家は街からは少し離れたところにあるという。敵からは察知されないような空間の中にあるらしい。カザミは3日ほどの休養をとり、また戦いへと赴いた。杏はといえば、カナタと共に魔法の修行をしていた。
基本的な魔法の使い方、魔法の性質、闇魔法族や魔族のことなどを教わった。彼女らのコスチュームには個別に特性があるらしい。カザミのものは移動速度と、わずかだが守備力を高める効果があるらしい。カナタのものは魔法の精度を上げるものだ。主にサポート魔法のために使われ、実戦向きではないらしい。杏のものは、カナタが調べたところによると、魔法の威力と守備力を高めるものらしい。
杏へのレクチャーを終えると、カナタは戦闘後の処理へと駆け回る。被害者の保護や記憶操作などは全てカナタが担っている。戦闘中の異空間も外部の人間が危険に晒されないためにカナタが構築するものだ。それをなぜ杏が認識できたのかはカナタにも分からないという。

そんな日々が続き、杏は徐々に力をつけていった。カナタは杏の飲み込みの速さに驚いているようだった。しばらくして、カナタからのお墨付きを貰い、カザミの魔族との戦いに同行するようになった。杏は実戦でも十分にその力を発揮した。もう低級の魔族ならば一人でも倒せないことはない。それでも、カザミはまだ杏を一人で戦いへは向かわせなかった。

その日の修行は、魔族の気配を察知する能力を鍛えるというものだった。カザミたちは魔族が魔力を発現させた気配を読み取り、その場へと急行しているのだ。杏はこれにも目を見張るほどの才能を発揮した。カナタが家の周囲に散らばらせた魔力の欠片を、杏は全て察知して見せた。
その日、杏は休息日ということになった。カザミの補助とはいえ、休みなく戦いを続けるのはまだ初心者の杏には厳しいのだ。
カザミは一人で戦いへと赴く。杏もカナタもそれほど心配はしていなかった。あれ以来、あの時のような高位の魔族は現れていなかった。低級の魔族ごときにカザミが遅れを取ることはない。それに、もし危なくなったなら杏が駆けつければいい。

だが、今日の修行が思わぬ事態を引き起こすこととなった。
杏は今日の修行の成果を試すため、カザミが向かった魔族の気配を探した。その気配は確かに感じることが出来た。杏の能力は確かなもののようだ。しかし、杏はそことは別のところに魔族の気配を感じた。誰かが襲われているのだ。
「カナタちゃん!」
杏はそれをカナタに告げると、カナタは悲しげにうつむいた。
「私達には限界があるんです。全ての人を助けることは出来ないの。」
確かに、全ての人を助けることは出来ないかもしれない、でも、今の杏には力があり、動くことが出来る身だった。それなら…。杏はカナタの静止を振り切り、家を飛び出した。

魔族の気配のする場所へと近づくと、そこには異空間の存在が見て取れた。カナタの作り出す異空間と違い、魔族たちの作り出すそれはあくまで普通の人間を退ける程度のものだ。魔法少女にその気配を気付かせ、おびき寄せることを目的としているのだ。
杏は心に浮かび上がる不安を必死に押し殺しつつ、その中へと突入した。そこにいたのは低級の魔族だった。蛙のような体をしている。ただ、その口から飛び出る舌は1本ではなく無数にあり、今その舌に女性が捕らわれている。杏は心を落ち着け、炎の魔法をその蛙魔族へと向かって放つ。
蛙魔族はそれに気付き、女性を放り出して横へと飛びのく。そして杏の方へと向き直った。蛙魔族は杏の方へと目掛けて飛び跳ねてきたが、その速度は大したものではない。
杏はそれを容易に避け、炎の魔法を数発浴びせた。蛙魔族は魔法の直撃を受け、吹き飛ぶ。
(大丈夫、このままならきっと勝てる。)
杏は魔族を消滅させるための浄化魔法の詠唱を始める。もう少しで詠唱が終わり、戦いも終わりを迎えるはずだった。だが、杏の目の前に新たな敵の影が現れた。
「よう、久しぶりだな。」
そこにはあの日、カザミを陵辱したあの魔族が立っていた。その姿は以前と少し違う。その背中には大きなこぶのようなものが出来ている。
「お前は…」
杏は恐怖を押さえながらその魔族と向き合う。
「一応自己紹介しておこうか。俺の名はゲルドっていうんだ。お前の大切な処女を頂く特別な名前だ。よく覚えておけよ。」

ゲルドから感じる魔力は以前のそれよりも遥かに大きくなっていた。カザミから奪った魔力を自らに取り込み進化したのだ。
「あの時は一戦交えた後だったからな、さすがに戦う気にはなれなかったが、約束通りお前の相手をしに来てやったんだ。感謝しろよ。」
ゲルドは不気味な笑顔を浮かべた。杏は既にこの場から逃げ出したい気持ちで一杯になっていた。やはりここに一人で来たのは間違いだったのだ。ゲルドは杏が一人で戦いに来るのを待っていたのかもしれない。
不意に、ゲルドが杏へと突進してきた。杏はそれに何とか反応し、横へと避ける。上着の肩が破かれ、宙に舞う。ゲルドは次々と突進を繰り返した。杏はそれを全て擦れ擦れのところで避けていた。いや、違う。ゲルドはわざと命中させずにいたのだ。完全に遊んでいる。ゲルドの攻撃のたびに杏のコスチュームは破られていく。その攻撃が一旦止んだとき、上着は完全に破れ落ち、胸はその慎ましい膨らみが破れた服の下から覗いていた。スカートはボロボロに千切れ、下着を隠す役目をほとんど果たしていなかった。

杏の心を絶望感が支配していた。ゲルドは全く本気を出していない。奴は魔法を使うことも出来るのに、使おうとしない。その必要がないのだ。
(絶対に勝てない)
諦めが杏の心をよぎったそのとき、ゲルドは再び杏へと突進してきた。杏は避けられなかった。体が全く反応しなかったのだ。
ゲルドは杏の顔を鷲掴みにし、そのままその頭を地面へと叩きつける。鈍い痛みに、杏の意識は飛びかけた。体に力が入らず、地面に横たわったまま動けない。ゲルドはニヤニヤと笑いながら、杏の小さな胸に手を当て、魔法を発動させた。雷の魔法が杏の体を駆け抜けた。いまだかつて経験したことのないような衝撃が襲う。
「あああああぁぁぁぁぁ!!!!!」
杏の体は痺れて波打ち、そして動かなくなる。もう指の一本も動かすことは出来ない。杏はあまりにも容易くゲルドに敗北した。その先に待つのは陵辱以外の何者でもない。

「なんだ、あっけないもんだな」
ボロボロになり床に倒れる杏を見下ろして、ゲルドがつぶやく。
「でも、魔力の方は結構旨そうだしな、たっぷりご馳走になるぞ」
そういうと、ゲルドの背中にあるこぶが真ん中から開く。そこから無数の触手が現れた。触手が杏の全身にまとわりつき、杏を持ち上げるのに、杏は全く抵抗出来なかった。杏の体はゲルドの目の前まで持ってこられた。ゲルドは杏の胸をかろうじて隠していた布を破り去る。杏の小さな胸が曝け出される。杏は羞恥で顔を伏せたくなったが、それさえもうまくいかない。
「は、小さいな。こんなんじゃ人間の男も満足させられないぞ。」
言いながら、ゲルドは杏の左の胸を摘み、ぐいと捻る。
「いいいぃぃっ!!」
鋭い痛みに杏は思わず声を上げる、まだ痺れた喉からは、かすれた様な声が漏れた。
「こんな小さな胸じゃまともに揉むことも出来やしないからな。これぐらいしか出来ないだろう。」
ゲルドは右の胸も同じように摘み、両方の胸を強く引っ張った。
「ああああぁああぁぁっ、やあぁぁぁ!!!!」
杏の喉から絶叫が漏れる。すさまじい痛みがその両胸を襲う。ゲルドはその声に満足したような笑みを浮かべた。無言でその胸を捻り上げ、引っ張り続ける。
「いやっ、ああぁっ、ひっ、ぐっ!!!!」
杏の悲痛な声が響き渡る。それは数分も続いた。やっとゲルドは胸から手を離す。杏の胸は真っ赤に腫れ上がっていた。
「へ、これでちょっとは胸も膨らんだんじゃないか?」

杏はまだ胸の痛みに苦しんでいた。触手は杏の足を持ち上げ、その秘所をゲルドへと向ける。
「いやぁっ、やめて、やめてよぉ!!」
ゲルドは指で秘所を開き、膣を覗き込む。
「ははっ、やっぱり処女だよな。処女の魔力ってのはまた格別でね。楽しみだ。」
ゲルドはその指でクリトリスをやわらかく刺激する。
「や、やぁぁっ!」
杏はその未知の感覚に顔を紅くして叫ぶ。
「おぅおぅ、かわいいもんだな。これぐらいで紅くなっちまって。こんなもんじゃすまないってのによ。」
そのままクリトリスを刺激し続けたゲルドは、突然、それを強く捻る。
「やあああああぁぁぁぁ!!!」
突然電気が走ったような衝撃に杏は叫ぶ。同時に、その尿道から水が漏れた。
「あぁ、漏らしやがったか。だらしない奴だな。」
「いや、いや、いやぁぁ…」
止めようと思っても中々止めることが出来ない。杏は羞恥で死んでしまうのではないかと思った。しかし、悪夢はまだまだ続く。触手の内の3本が杏の前で首をもたげる。そして、両胸の乳首とクリトリスにそれぞれ喰らいついた。
「いやっ、ああぁぁぁっっ!!」
かすかに感じる快楽のような感覚と、それを遥かに上回る痛みに杏は悶えた。だが、本番はこれからだった。
「なぁ、俺の得意な魔法は何か知ってるよな。そう、雷だ。どうせなら、思いっきり活用してやりたいよなぁ。」
その笑顔に杏は凍りついた。
(まさか、まさか…)
次の瞬間、ゲルドの背中のこぶから触手へと電気が流れ始めた。杏の体を拘束する触手から、杏の体へと電気が流れる。そして、一際強い電気が、乳首とクリトリスへとつながる触手に流れた。
「っっっっっ!!!!」
杏にはまともに悲鳴をあげることすら出来なかった。頭が真っ白になる。意識が朦朧とし、杏の目は呆然と虚空を見ている。

しかし、そんなわずかな逃避すらゲルドは許さない。もう真っ赤に腫れ上がっている胸をもう一度先程よりも強い力で思いっきり捻る。
「ぎゃあぁぁぁぁっっ!!!!」
とてつもない痛みで杏の意識が急激に覚醒し、力の限り叫んだ。
「まだ寝るのは早いぞ、魔法少女さん。」
「ぁ…ぁ…」
杏はもう息も絶え絶えといった様子だ。しかし、本当の悪夢はこれからだ。触手は杏を低い位置へと下ろす。ゲルドの腰の位置だ。そこにはいきり立つペニスがあった。杏は目を見開く。あろうことか、あの時よりも一回り大きくなっている。
(無理…絶対無理だよ…)
杏の歯が震えでガチガチとなる。あの時のカザミの恐怖を上回る恐怖が杏を包んでいた。なにせ、杏はカザミより幼く、まだ処女だ。それなのに、ゲルドのペニスはいっそう大きくなっている。そんなものを突き入れられて、無事でいられるはずが無い。だが、ゲルドな躊躇うこともなくそれを杏の秘所へと押し当てる。
「いやっ、お願い、やめて、お願いだから。」
杏は恥もかなぐり捨てて懇願するが、それはゲルドを喜ばせるだけだった。ゲルドはそのペニスをゆっくりと突き入れる。
「あああぁぁぁぁっっ!!!!」
処女膜が破れ、秘所から鮮血が流れる。まだ亀頭すらも入りきっていないというのに。ゲルドはゆっくりと、しかし確かに奥へ奥へとペニスを押し入れた。
「ああああっっ、はああぁっ、がああぁぁっ!!!!」
杏を襲う痛みは凄まじい。まるで咆哮のような叫び声が絶え間なく響き渡る。

すぐにゲルドのペニスは杏の子宮の奥にまで達した。しかし、まだペニスの全ては入りきっていない。ゲルドは迷わずそのまま突き入れた。
「あああああああああああああっ!!!」
子宮が引っ張られ、突き破らんばかりに杏の腹を中から打つ。外から見ても分かるほどに杏の腹はゲルドのペニスの形に膨れていた。普通の人間ではこうは行かない。その前に死んでいるだろう。しかし、杏は魔法少女だ。その体は強化され、簡単には壊れない。さらに、そのコスチュームは辛うじてその効果を残していて、余計に体を強化していた。不幸なことに、それは結果として杏に更なる苦痛を味わわせることとなった。
(死ぬ…死んじゃうぅぅ…)
ゲルドのペニスは何とか杏の体内に入りきった。そして、ゲルドはそれをまた引き抜く。
「ああああっ、あううああああああああ!!!!!!」
膣壁を削られるような痛みが杏を襲う。ゲルドはそのまま強引にピストンを始めた。
「があああああああっ、いああああっ、あああああっ!!!!!」
気を失うほどの衝撃が杏を突き抜けるが、すぐに新たな衝撃で覚醒する。それは悪夢以外のなんでもなかった。杏は吼えるように叫び続けた。数分続いたピストン運動の末、やっとゲルドは果てようとしていた。さらにスピードを増す。ゲルドだけでなく、触手によって杏も体を動かされていた。そして、それまででもっとも深くゲルドのペニスが押し込まれ、ゲルドは杏の子宮内に精を放つ。
「いやあああああああああああああああああぁぁぁぁぁっ!!!!!」
杏はそれまででもっとも大きく叫び声を上げた、それは断末魔の叫びとも思えるほど凄惨なものだった。

ゲルドの射精量は凄まじく、中々放出は終わらない。杏の子宮はパンパンに膨れあがり、杏に鈍い痛みを与える。しかし、杏はその痛みに反応することすら出来なくなっていた。辛うじて意識はあるものの、もう言葉を発する力さえ残っていない。不意に、杏を未知の感覚が襲う。杏の魔力がものすごい勢いでゲルドへと流れ始める。杏はこのまま死んでしまうのだと思った。それほどの空虚感が杏を襲う。自分の体が空っぽになってしまったような感覚。内臓や骨すらもどこかに置き忘れてきてしまったのではないかと思うほどだ。
やっとゲルドの射精が終わり、触手は乱暴に杏を放り投げる。うつ伏せに地面に叩きつけられる。肺が圧迫され少しだけ低いうめき声が漏れた。
「旨かったぜ。お前の魔力。また今度ご馳走になるぞ。それまで死ぬなよ。」
ゲルドは笑いながら言い、杏に背を向けてその場から歩き去った。杏は息もまともに出来ない状態で、倒れたまま動けない。その股間からドボドボと白濁した液体が零れ落ちる。指一本動かせないまま、杏の意識はどんどん薄れていく。
誰かが視界に見えた気がした。しかしそこで杏の意識はプツリと途切れた。